キュー氏、メッセージアプリをAndroid対応とするよう主張していた〜裁判で判明

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人気ゲーム「フォートナイト」を巡るEpic Gamesとの裁判関連書類から、Appleのインターネット・ソフトウェア・サービス担当上級副社長であるエディ・キュー氏が2013年に、「メッセージ(iMessage)」をAndroidに対応させるべきと主張していた事実が明らかになりました。

Apple対Epicの争い

ゲーム「フォートナイト」において、App Storeでの売上の30%をAppleが徴収するのをEpicが回避しようとしたために両社は対立裁判で争う事態に発展しました。Epic側はAppleが反独占禁止法に違反すると訴えています。
 
裁判のために様々な証拠が提出されていますが、新たに公開された文書から、2013年にキュー氏がiMessageをAndroidでも利用可能にすべきだと主張したのに対し、他の役員が反対、結局実現しなかった事実が判明しました。

キュー氏とフェデリギ氏のメール

以下は米メディアThe Vergeが入手した、キュー氏とAppleのソフトウェア・エンジニアリング担当上級副社長であるクレイグ・フェデリギ氏の間で交わされたメール(の一部)で、GoogleがWhatsAppを10億ドルで買収するという報道が流れた直後(2013年)に書かれたものとのことです。
 
キュー氏:iMessageをAndroidに対応させる必要がある。この件について数名が調査にあたっているが、一刻も早く、公式のプロジェクトにすべきだ。モバイル環境においてもっとも重要なアプリがGoogleに負けてもいいだろうか?Googleは検索、メール、無料動画を持ち、ブラウザでも急速に成長している。我々のメッセージングアプリは最高のものなのだから、業界標準とすべきだ。収益化する方法はまだわかっていないが、運営にそれほどコストはかからないだろう。
 
フェデリギ氏:iOSを使っている友人がそれほど多くないAndroidユーザーの大多数を、(WhatsAppから)iMessageへ切り替えてもらう方法があるだろうか?iMessageは優れたアプリ/サービスだが、ソーシャルネットワークをユーザーに切り替えてもらうには、多少いいアプリ、というだけではダメだ。(だからGoogleは10億ドル払うのだ。しかしそれはアプリにではない、ネットワークに対してだ)
 
このメールのやり取りが行われた2013年から8年が経過した現在も、iMessageがAndroid対応となる兆しはありません。

 
 
Source:The Verge via 9to5Mac
(lunatic)


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