「NBA Top Shot(NBAトップショット)」を開発したNFT(非代替性トークン)スタートアップ企業で、最近75億ドル(約8350億円)以上の評価を受けたDapper Labs(ダッパー・ラブズ)は、米国時間10月4日、興味深い買収を行った。暗号資産関連メディアのDecrypt(デクリプト)によると、Dapper Labsはバーチャルインフルエンサーを手がけるスタートアップ企業Brud(ブラッド)を買収し、32人の従業員全員を雇用するという。
Brudは、デジタルレンダリングされたソーシャルメディアのインフルエンサーキャラクターでよく知られており、特にLil Miquela(リル・ミケーラ)というキャラクターが有名だ。同社が2018年に投資家の注目を集めた際には、追従する他のプレイヤーをいくつか出現させたものの、バーチャルインフルエンサーという分野が爆発的な関心を集めることはなく、長年にわたり非常にニッチな領域に留まっている。Brudが作り出したキャラクターたちは、 Instagram(インスタグラム)上で架空の生活を送ってフォロワーを増やし、同社の評価額は1億2500万ドル(約139億4000万円)に達している。Dapperは買収額を明らかにしていない。
Twitter friends, I am very excited to announce today that Brud has been acquired by @dapperlabs!
Together we will be building the decentralized, collectively owned future of media and social with DAOs on @flow_blockchain!https://t.co/H6z0DipZ5l
— Trev r is hiring engineers! DM Me (@whatdotcd) October 4, 2021
rev rはエンジニアを募集中! DMください
Twitter友達のみなさん、私は今日、BrudがDapper Labsに買収されたと発表できることにとても興奮しています。
私たちは、Flow Blockchain上でDAOによる分散化され、集団で所有するメディアとソーシャルの未来を一緒に作っていきます。
ここで最も適切な質問は、DapperのようなNFTスタートアップが、リル・ミケーラ(現在は単にミケーラ)に何を求めているのかということだ。
まあひと言でいえば「それほど多くは求めていない」ということになるだろうか。Brudの創業者であるTrevor McFedries(トレヴァー・マクフェドリーズ)氏は、暗号資産の世界に深く入り込んでおり、自分が設立した会社の焦点を、DAO(自律分散型組織)による集団的意思決定に移しつつある。Dapperの中心的な関心はそこにあるようだ。マクフェドリーズ氏はすでに、最も人気の高いDAOの1つである「Friends With Benefits(フレンズ・ウィズ・ベネフィッツ)」を共同設立している。DAOは、ユーザーがチームを組んで集団で投資判断を行うために役立つ。暗号資産界の開発者たちが、この分野で大胆なプロジェクトを作り始めたことから、この1年ほどで人気が高まっている。
マクフェドリース氏は、Miquelaの開発は継続するとしながらも、今後はDapper Labs内に新設されるDapper Collectives(ダッパー・コレクティブズ)という部門を率いて、同社の「Flow」(フロー)」ブロックチェーンを活用しながら、DAOをより使いやすく、新世代の暗号ウェブユーザーが利用しやすいものにすることに注力していくという。
画像クレジット:Brud
[原文へ]
(文:Lucas Matney、翻訳:Hirokazu Kusakabe)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/10/06/2021-10-04-nft-startup-dapper-labs-acquires-virtual-influencer-startup-brud/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Lucas Matney,Hirokazu Kusakabe
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