近年、EC市場が著しく成長し、これに伴い宅配便の取扱個数は増加の一途を辿っているようです。ここで課題となるのが、物流業界における人材不足や新人教育コストの増加、再配達問題、属人的管理作業の慢性化など。これらの課題を解決し、物流業界のラストワンマイルのDXを目指しているのが、207株式会社です。
消費者、配送員、荷主・宅配事業者などに向けたソリューションを提供中の同社。このたび資金調達を実施し、さらなるサービス拡充へと動き出しました。
207のサービス
同社は、2019年9月に受取人向けのサービス「TODOCU(トドク)」をローンチ。ユーザーは、自身の在宅・不在状況をリアルタイムに配達員に共有したり、チャットで置き配などの依頼をしたりすることで、再配達低減に貢献できます。
2020年2月には、配達員向け配送効率化アプリ「TODOCUサポーター」の提供を開始。このアプリでは、伝票を撮影するだけで情報を登録したり、配送先をマップ上に一覧表示したり、メモ機能で配送員同士で情報を共有したりと、配送業務の効率化を図ることができます。また、受取人の在宅・不在状況や帰宅時間などのリアルタイム情報の確認や、宅配ボックスの有無と利用可否の閲覧が可能です。
さらに同年12月、物流・配送事業者向けの「TODOCUクラウド」をリリースしました。これは、「TODOCUサポーター」の利用を軸に、管理業務を効率化する管理システム。配送先情報や配送状況、配送員情報などのクラウド上での一元管理や、AIを活用した最適な配送ルートの表示などができるようです。
なお、2020年5月には、時間に空きがある人に配達パートナーとして活躍してもらうシェアリング型宅配サービス「スキマ便」もリリースしています。
サービス拡充へ向け採用を強化
このように、さまざまな角度からラストワンマイルのDXを推進してきた同社はこのたび、株式会社環境エネルギー投資、Logistics Innovation Fund、Headline Asia、DG Daiwa Venturesの計4社を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約5億円の資金調達を実施。この資金で機能追加などのサービス拡充、さらなる事業拡大を図るべく採用活動を強化するとのことです。
追加機能に関しては、「TODOCU」での配送状況のリアルタイム確認機能や「TODOCUサポーター」での集荷関連業務すべての一元集約機能、「TODOCUクラウド」での物流会社・荷主のシステムとのAPI連携機能などが挙げられています。
また、今回の資金調達に伴い、コーポレートロゴとサービスロゴを刷新。テクノロジー基調の紫をブランドカラーとし、コーポレートロゴは、同社のビジョンである「いつでもどこでもモノがトドク」を体現したデザインに生まれ変わりました。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/163815
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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