近年、コミュニケーションロボットの認知度はかなり向上してきました。そして認知度とともに、その性能や親しみやすさも向上し、一般家庭などにも迎え入れやすいロボットが続々と登場しています。
今回は、個性豊かなコミュニケーションロボットたちをまとめて紹介していきましょう。2022年、家族の一員としてお迎えしてみてはいかが?
「一家に一台」の時代がやってくる!?
コミュニケーションロボットには、サイズ・性能・価格などから「家庭向け」と言われる製品が多数あります。大きく「家庭向け」とカテゴライズされてはいますが、それぞれ異なる特徴を持っていて、どんな存在でいてほしいかによって選ぶロボットは変わってくるでしょう。
そこで以下、家庭向けコミュニケーションロボットのそれぞれの特徴を中心に紹介していきます。
「LOVOT」
「LOVOT(らぼっと)」は、大きな目と丸みのあるボディや人懐っこい性格が特徴のロボット。人と視線を合わせたり、かまってほしいとアピールしたり、人の後を追いかけたりと、家族の一員のような存在になるようです。また、留守中の異変をスマートフォンに通知するなど頼もしい一面も魅力でしょう。
「LOVOT」は、その特徴からメンタルケア効果が期待されています。また、⾼齢者の認知機能の維持などのヘルスケア領域やプログラミング教育などでも注目のロボットです。
「Charlie」
ヤマハ株式会社が開発した「Charlie(チャーリー)」は、言葉をメロディーにのせて会話するロボット。同社がもつボーカロイド技術や自動作曲技術などを活用して生成した、約30種の音楽ジャンルに基づいたメロディーパターンであいさつや雑談などを返してくれます。
大きな特徴は、前向き・冗談好き・ロマンチストといった性格や、会話を重ねるごとに歌が上達すること、チャーミングな動きなど。また、人感センサー搭載で自発的に話しかけたり、独り言を言ったりすることもあるようです。
ヤマハ株式会社「Charlie」/Techableインタビュー記事
「EBO SE」と「EBO AIR」
「EBO SE(イーボ エスイー)」と「EBO AIR(イーボ エアー)」は、家の中をキャタピラで自在に移動し、自宅の様子を24時間録画可能。赤外線を利用した夜間撮影機能やモーション検知機能も搭載し、異変があればアラートで通知します。また、アニメーションによる感情表現やダンスを踊るなどの親しみやすさもポイントでしょう。
なお「EBO AIR」は、AIで家族やペットを識別し、自動追跡・記録が可能。加えて、段差を検知する落下防⽌機能やビデオ自動編集機能も搭載しています。
「Romi」
株式会社ミクシィが開発した「Romi(ロミィ)」は、最新の会話AIにより“自由な会話”を楽しめるロボット。あらかじめ登録された言葉ではなく、会話の流れや季節・天気・時間帯などを加味した自然な言葉を発します。また、100種類以上の表情と動き、50以上の機能が付帯している点も見逃せません。
「Qoobo」と「Petit Qoobo」
ユカイ工学株式会社が開発した「Qoobo(クーボ)」と「Petit Qoobo(プチ・クーボ)」は、しっぽのついたクッション型セラピーロボット。顔も耳も声もない“しっぽだけ”のロボットで、しっぽの動きとモフモフ感で癒やしを与えてくれます。「Qoobo」よりひと回り小さい「Petit Qoobo」は、撫で方や声などに反応してしっぽの動きを変化させる機能を搭載。加えて、トクトクトク……と、鼓動のような振動を感じることができるのが特徴です。
「Eilik」
「Eilik(アイリック)」は、豊かな表情と仕草を持つ卓上ロボット。ノーマル・幸せ・怒り・悲しみという4つの感情を持ち、ユーザーの対応によって感情の移り変わりをみせます。また、“育て方”によって性格が変わるのも特徴。やさしく接すればよりハッピーで楽天的に、困らせると悪い子になると言われています。
「BOCCO」と「BOCCO emo」
「BOCCO(ボッコ)」は、専用アプリをダウンロードしたスマートフォンを介してコミュニケーションができるロボット。スマートフォンから受信したメッセージを読み上げたり、スマートフォンへテキスト付きのボイスメッセージを送信したりできます。また、センサーと連携してドアの開閉や室温などをスマートフォンに通知することも可能です。
「BOCCO」の次世代モデル「BOCCO emo(ボッコ エモ)」では、BOCCOの機能に加え、音声認識技術や高性能のマイクアレイを搭載し、雑談への反応やハンズフリー操作が可能になりました。なお、両モデルともに、さまざまなWebサービスにつなげることができる「IFTTT」を利用可能。
施設向けロボットも活躍中
コミュニケーションロボットに興味はあっても「自宅にはまだ早い」と考えている人は、施設に導入されているロボットに触れ合ってみるのもいいかもしれません。
「Cruzr」
UBTECH社製のAI案内ロボット「Cruzr」は、商業施設やミュージアムなどで来場者に対して接客・案内を行うコミュニケーションロボット。ミュージアムに特化したサービスとしては、ロボットがミュージアム内を自律移動し、音声による展示解説を行う「ROBOT MUSEUM GUIDE」を提供しています。
現在、東京ドームシティにある宇宙ミュージアム「TeNQ」および大阪市立美術館にて活躍中。なお、大阪市立美術館では、2022年1月16日まで開催している「メトロポリタン美術館展」において、実証実験として導入されています。
まとめ
このように、 個性を持ったロボットが続々と登場しています。とは言え、「いきなり購入」というのはハードルが高いもの。そんな方には、2022年3月9日まで渋谷の「WIRED SHIBUYA」で開催している「PARK+」がおすすめです。常設されている複数のコミュニケーションロボットとの触れ合いや、ロボットオーナーとの交流などができる空間となっています。
ロボットの個性を知ることで、「自宅のセキュリティを強化したい」「コミュニケーション相手がほしい」「存在感に癒やされたい」などのニーズに合った1体を選べるのではないでしょうか。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/170028
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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