現地時間4月11日からApple従業員のオフィス復帰が計画されていますが、中には根強く反対するスタッフもいるようです。Apple社内に独自の情報筋を持つBloombergのマーク・ガーマン氏が内情を伝えています。
「オフィスからの脱却」というプロモ動画を公開
Appleは中小規模の事業者向けのデバイス管理システム「Business Essentials」の提供を米国で正式に開始し、「オフィスからの脱却(Escape From the Office)」というコミカルなプロモーション動画も公開しました。
それとは正反対に、Appleは対面での業務を重要視する社風で知られており、やがて週3日はオフィスに出勤するよう従業員に対して求めています。
16万5,000人いるというApple従業員のうち、根強くリモートワークを支持する人は7,500人程度といわれていますが、上記のコミカルなプロモ動画を受け、オフィス復帰反対派からは「Appleは私たちを馬鹿にしているんだよね?」と疑問の声も聞かれているそうです。
リモートワークは新たなビジネス機会の拡大につながった
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)自身も、COVID-19によるリモートワークの普及により、iPadなどの製品で大きな成功を収めたと自負しています。
それでもAppleの対面業務重視の姿勢に変わりはなく、4月11日までに週1日、4月末までに週2日、5月23日までに週3日のオフィス勤務の義務をスタッフに通達しています。
必ずしも本社に通う必要はない?
Appleの本社は米カリフォルニア州サンタクララ郡クパチーノにありますが、部門によってはより柔軟な対面業務の形態を許可し始めているところもあるようです。
Appleのチップ開発チームは、クパチーノ以外にもフロリダ、テキサス、サンディエゴにオフィスを構えていますが、より居住地に近い本社以外での勤務も認めているそうです。
Apple Payチームは、ローリー(ノースカロライナ州)、南カリフォルニア、ニューヨークにオフィスを有しています。
人工知能(AI)チームは、シアトルにもオフィスを持っており、メディアチームはロサンゼルス、ニューヨーク、ナッシュビルに拠点があります。
他のテック企業と比べて保守的?
Appleは従来から少人数のエンジニアや技術サポートスタッフに在宅での業務を認めており、リモートワークの有用性を理解していないわけではありませんが、ケースバイケースで全従業員に在宅業務を許可しているGoogle(許可率85%)などの企業と比べて保守的であると言わざるを得ません。
Appleが対面での業務にこだわる理由のひとつに秘密主義が挙げられますが、パンデミック禍でリモートワークが多かった期間でも売上を伸ばした事実を踏まえると、より開放的になっても良いのではないのでしょうか。現在のままの姿勢では、退社を促しているようにしか思えない、とガーマン氏は締めくくっています。
Source:Bloomberg
Photo:shinyasuzuki/Flickr
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-448683/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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