「できるだけ早く2地点間を移動したい」という人間の欲求は、とどまるところを知りません。
カナダ・トロントのスタートアップTransPodは、ハイパールーフ(チューブの中を超高速で移動する)車両「FluxJet」を公開しました。
時速1000キロで走るFluxJet
TransPodが開発したFluxJetは、時速1000キロ超えで走行する超高速旅客・貨物輸送用車両。
主要都市に駅を持つネットワークシステムのみで運行されるという同モビリティは、既存の輸送手段と比較して、CO2排出量、所要時間、価格などを大幅に改善。独自の設計に基づいてチューブ内を運行するため、天候にも左右されず安定した運行が可能です。
2015年から始まった同モビリティの構想。これまでに数多くのテストや検証を繰り返し、投資家・政府・パートナーとの連携を経て、ようやく発表されました。
航空機と列車のハイブリッド
FluxJetは、航空機と列車とのハイブリッドとも言える電気駆動のモビリティです。
運行開始後、乗客の運賃は航空券よりも約44%安くなり、CO2は年間63万6000トン削減される予定だといいます。
地域を活性化させる巨大プロジェクト
TransPodは5億5000万ドルの融資を受けて、カナダ・アルバータ州のカルガリー市とエドモントン市を結ぶラインの建設を開始すると発表。約300キロ離れている2都市間をわずか45分で移動できるようになるとのこと。
飛行機では162カナダドル(約1万7000円)かかるところ、チケット代は90CAD(約9400円)程度と見積もられています。「車より早く、飛行機より安く」を実現できるモビリティと言えるでしょう。
なお、主要都市に駅を建設するこの大規模なプロジェクトでは、最大14万人の雇用を作り出し、地域のGDPを192億ドル増加させると見込まれています。
(文・K .Taichi)
- Original:https://techable.jp/archives/183442
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kurawakataichi
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