日本の農業は生産者の高齢化や減少に伴い、今後、供給力が低下すると懸念されています。また、温暖化や気候変動の影響により、米の生産量が減少するという予測もあるようです。
そこで、JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(以下、天地人)、米卸で国内大手の株式会社神明(以下、神明)、農業ITベンチャー株式会社笑農和(以下、笑農和)は、将来的な米の生産増につながる農業施策を実施。
今回、天地人は2022年12月7日(水)より宇宙の技術を活用した「宇宙ビッグデータ米」を順次販売することを発表しました。
宇宙のテクノロジーを活用したお米
「宇宙ビッグデータ米」は、人工衛星から送られてくる気象情報といった“ビッグデータ”をもとに栽培した米。
天地人が独自開発した土地評価エンジン「天地人コンパス」を活用し、神明の独自品種の栽培最適地を日本全国から探し、山形県鶴岡市で栽培しました。
栽培には、スマートフォンで水管理を自動化できる笑農和のスマート水田サービス「paditch(パディッチ)」を活用。“何時間、夜間の冷たい水を取り入れることが水温に影響を与えるのか”を意識し、自動制御を行いました。
宇宙ビッグデータ米の栽培と収穫は2021年に続き、2度目です。2022年は、米の美味しさを表す指数のひとつである食味スコア(*1)で、トップブランドの米と遜色ないスコアを獲得しました。
*1…機器名:静岡製機AG-RD 食味計で計測
あらゆるビジネスに最適な土地が見つかる
宇宙ビッグデータ米に活用されている「天地人コンパス」は地球観測衛星のビッグデータをはじめ、さまざまなデータをもとに解析、可視化、データ提供を総合的に行う土地評価サービスです。
地図上で降水量などの気象情報、3Dマップに代表される地形情報、ハザードマップなどのレイヤーデータを重ね合わせることが可能。また、1km単位で変化がわかる衛星データならではの“ピンポイントのデータ”を閲覧することができます。
農業生産から都市開発まで、あらゆる目的に合った最適な土地を宇宙から見つけられるでしょう。
2023年は面積を増やして栽培する予定
宇宙ビッグデータ米は神明の直営店「米処四代目 益屋」と、JAXAグッズや宇宙食・宇宙グッズ販売する「宇宙の店」で順次販売されます。
神明は「2022年は低日照など、例年とは違う天気でしたが、粒ぞろいで艶のいい新米に仕上がりました。2023年も、自然の変化にあわせて異常気象にも負けない美味しいお米をお届けします」とコメント。来年はさらに面積を増やして取り組む方針です。
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/187256
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部
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