スマホカメラにはない一芸に秀でたデジカメ5選【GoodsPress AWARD 2022】

【GoodsPress AWARD 2022】

機能、デザインはもちろん、革新性、コストパフォーマンスなど、さまざまなアプローチで我々を刺激したアイテムを表彰する年末恒例「GoodsPress AWARD」。各ジャンルの識者が厳選した“2022年の顔”をぜひチェック。

スマホのカメラ機能の進化が著しいが、やはり「ここぞ」というこだわりの瞬間を撮影するなら、カメラは必須。ここでは「デジタルカメラ」というくくりで、静止画、動画問わず、さまざまなジャンルの中から2022年に最も輝いたモデルをセレクトした。

※2022年12月6日発売「GoodsPress」1・2月合併号30-31ページの記事をもとに構成しています

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2022年もさまざまなカメラが発売され、実に“飽きない”1年となった。

写真家の大浦タケシさんは、「実はこの企画の後にもソニー『α7R V』やキヤノン『EOS R6 Mark Ⅱ』、富士フィルム『X-T5』といった魅力的なミラーレスに加え、一眼レフのペンタックス『KF』が発表。これら4モデルについては、本稿執筆時点では発売に至っていないため、残念ながら選考から外させていただきました」と話す。

※2023年1月現在、4モデルすべて発売中です(&GP編集部)

選考において注目したのは、積極的にAIを駆使した機能を搭載するカメラが増えていることだという。

「代表的なのは、被写体検出AFです。古くは顔認識、ちょっと前では瞳AFがおなじみですが、ここにきて鳥や動物、クルマ、オートバイ、鉄道、飛行機といった被写体をカメラが自動的に認識できるようになりました。しかも凄いのは、被写体の正面や真横だけでなく、斜め後や後ろなどでも正確に補捉できること」

2023年2月には、カメラの展示会「CP+」が横浜で開催予定。現時点では、3年ぶりのリアル開催となる模様だが、それに合わせて魅力的なカメラがさらに登場してくる可能性は高い。2022年同様、2023年もカメラファンにとって“飽きない”年になることはいうまでもなさそうだ。

写真家 大浦タケシさん
仕事として撮影するほかに、カメラ専門誌やweb媒体、モノ雑誌でレビュー記事を執筆。デジタルはもちろん、往年のフィルムカメラやドローン撮影まで幅広い知識を持つ

 

【PC・デジタル家電部門 デジタルカメラ】

【大賞】

1. 初心者からハイエンドまでユーザーを選ばない!

被写体をAFが一度捕捉すると画面内で追い続けるトラッキング機能や、被写体認識AFなど搭載し、メカシャッター最高15コマ/秒の連続撮影性能で動きものの撮影にも適したカメラです。強力な手ブレ補正機構も心強く感じます

キヤノン
「EOS R7」(実勢価格:20万3500円前後 ※ボディ単体)

EOS Rシリーズでミラーレスへの本格参入を果たしたキヤノンが、満を持して市場に送り込んだ同シリーズのAPS-Cモデル。フルサイズ機に比べてコンパクトなボディや、性能的にも機能的にも不足を感じさせない手堅いつくりが特徴だ。その扱いやすさから、エントリーユーザーからベテランまで、ユーザーを選ばないカメラといえるだろう。

▲3.0型バリアングルタイプの液晶モニターを採用。サブ電子ダイヤルは、ファインダー右のマルチコントローラーと同軸とする位置に置かれる

▲マルチコントローラーとサブ電子ダイヤルを同軸としたことで、画像再生時の画像送りや拡大が素早く行えるようになった

▲静止画/動画の切換えを兼ねる電源スイッチは、シャッターボタン側のトップカバーに置かれ、カメラを持つ右手だけで操作が可能

 

【ミラーレス賞】

2. 小型軽量なのに性能はハイエンド級

マイクロフォーサーズらしいコンパクトで軽量なミラーレスです。5000万画素の高解像度の写真が撮れるハイレゾショットや、スローシャッター効果の得られるライブNDなど、多彩なデジタル表現が楽しめるのも魅力です

OM SYSYEM
「OM-5」(実勢価格:16万1220円前後 ※ボディ単体)

OM SYSTEM銘として初めてのミラーレス。クラスはミドルレンジに位置付けされるが、画像処理エンジンをはじめ、5軸対応の手ブレ補正機構や防塵防滴構造のボディなど、フラッグシップである「OM-1」に迫る機能を誇る。小型軽量なのも特徴。マイクロフォーサーズのメリットを最大限に生かしたミラーレスだ。

▲最大6.5段の補正効果が得られる手ブレ補正機構を搭載。手ブレ補正機構を内蔵するレンズと合わせると、最大7.5段の補正効果が得られる

▲カメラを縦位置にして撮影すると、データをそのまま縦位置の動画ファイルとして保存。SNSで一般的な縦位置動画を手軽に楽しめる

 

【APS-C賞】

3. APS-Cフォーマットながら高解像度を実現

Xシリーズのフラッグシップにふさわしい圧倒的な性能と写りが得られるAPS-C機。ボディのつくりのよさに加え、メカシャッターの静かで耳触りのよいシャッター音も魅力です。フルサイズである必要を感じさせません

富士フイルム
「X-H2」(実勢価格:29万400円前後)

艶やかな画づくりから人気の高い富士フイルム「Xシリーズ」のフラッグシップモデル。APS-Cフォーマットながら、4020万画素の高解像度を実現。フルサイズである必要性を全く感じさせないモデルに仕上がっている。なお、姉妹機「X-H2S」は2616万画素の積層型センサーを搭載し、高速連写性能を大幅に向上させている。

▲イメージセンサーは裏面照射型4020万画素CMOSを採用。圧倒的な解像感や階調再現性など、フルサイズに勝るとも劣らない

▲トップカバーを含めてメカっぽい雰囲気がある。液晶モニターにはバリアングルタイプを採用

 

【レンジファインダー賞】

4. 皆の憧れ、ライカブランドのM型デジタルモデル

写真愛好家の憧れ、みんなが欲しいライカのデジタルレンジファインダー機。有効6000万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載するなどスペックが飛躍的にアップしました。持つ喜びがこれまで以上に深く味わえる一台です

ライカ
「ライカM11」(123万2000円)

キーデバイスなど国産デジタルカメラを圧倒するM型デジタルライカ。圧倒的な画素数や高い高感度特性を誇る。注目は最高1/16000秒とする電子シャッター。明るい屋外でも絞りを開放して撮影を楽しめる。さらに、64GBのメモリーを内蔵しており、SDカードとの同時記録が可能。隙のないカメラに仕上がっている。

▲ライカ伝統の二重像合致式距離計を搭載。ファインダー倍率は0.73倍。メカシャッターの最高速は1/4000秒、電子シャッターは1/16000秒

▲ボディは従来モデルに準ずるが、6000万画素裏面照射型CMOSセンサーの搭載など中身は大きく進化した。写真は「ビゾフレックス2」を装着した状態

 

【アクションカメラ賞】

5. 圧倒的なブレ補正は唯一無二!

アクションカメラといえばGoPro一択といって良いですが、さらに強力になったブレ補正機能や高品位の動画撮影機能の搭載で、それをより盤石にしたモデルです。サブスクリプションを使っての購入もオススメ

GoPro
「HERO11 Black」(5万8000円 ※サブスクリプション付き)

アクションカメラの代名詞、GoProの最新モデル。ブレ補正機構HyperSmoothはVer.5.0に進化し、より強力になった。新開発1/1.9インチCMOSセンサーは、5.3K/60fpsの映像を鮮明に記録する。もちろん、27メガピクセルの静止画も同様。バッテリー容量もアップし、大幅に持ちがよくなったのも注目だ。

▲背面のLCDスクリーンは2.247インチで、タッチタイプ。視認性がよく、屋外でも見やすい。操作部材のレイアウトに変更はない

▲夜のタイムラプス撮影が楽しくなる3つのナイトエフェクトモードを搭載。上の写真は、星の光跡を記録するスタートレイル機能を使って撮影した

>> 特集【GoodsPress AWARD 2022】

<取材・文/大浦タケシ>

 

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