A17 Proの発熱〜原因はTSMCの3nmプロセスの素性の悪さと中国や韓国で話題に

iPhone15 Pro Max Galaxy S23 Ultra
 
iPhone15 Proシリーズに搭載されているA17 Proに負荷をかけると発熱が酷く、サーマルスロットリングにより性能が低下すると、アジア圏のユーザーから指摘されています。
 
その原因についてBusiness Koreaが、発熱はA17 Proを製造するTSMCの3nmプロセス「N3B」の素性の悪さに起因するとの予想を伝えました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. iPhone15 Proシリーズ用A17 Proは、負荷をかけると発熱がひどく、サーマルスロットリングにより性能が低下すると報告されている。
2. A17 Proの発熱の原因は、製造プロセスに起因するリーク電流が過大であることが原因と、韓国メディアが推察。
3. 韓国メディアは、TSMCもSamsungのようにFinFET方式からGAA方式に切り替えるべきと指摘。

A17 Proの発熱の原因はリーク電流?

Business Koreaは、A17 Proの発熱はTSMCの3nmプロセス「N3B」がFinFET(Fin Field-Effect Transistor)方式を採用していることと関係しており、リーク電流を制御できていないことが発熱に繋がっていると推察しています。
 
中国のユーザーから、iPhone15 Proでゲームをプレイし続けていたら30分後に表面温度が48度に達し、サーマルスロットリングを起こしてパフォーマンスが低下したと報告されていました。
 
下記図表の青い線がGalaxy S23 Ultra、赤い線がiPhone15 Pro Maxのものです。
 
A17 Pro wildlife_1200

FinFET方式からGAA方式に切り替えるべきと、韓国メディア指摘

素性の悪さは、Samsungの5nmプロセスおよび4nmプロセスでも指摘されましたが、3nmプロセスである「3GAA」に切り替えてから安定していると、Business Koreaは述べています。
 
そのため、TSMCもFinFET方式にこだわるのではなく、GAA(Gate All Around)方式に移行すべきと、Business Koreaは指摘しています。
 
TSMCは2nmプロセスでGAA方式を導入する見込みですが、FinFET方式を採用した3nmプロセスでリーク電流の問題を解決できなければ、Qualcommなどのベンダーは製造委託先をTSMCからSamsungに変更する可能性があると、Business Koreaは期待感を示しています。
 
 
Source:Business Korea, IT之家
Photo:Apple Cycle(@theapplecycle)/X
(FT729)


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