【趣味と遊びの最新ヒット&流行モノ】
好きなモノに囲まれ、趣味に没頭できる時間や空間に身を置きたい…。そんな願望を叶え、加えて仕事にまでしてしまったのが片根隆二さん。彼が作りあげた秘密基地、ガレージを訪ねてこだわりを聞いた。
ストラット代表取締役 片根隆二さん
世界GPチャンピオン、ケニー・ロバーツが好きで16歳で二輪免許取得。ライディングやカスタムの面白さに目覚める。それが高じて趣味と仕事を融合させ、アメリカの老舗ライディングウエアブランド「BATES(ベイツ)」の日本代理店「STRUT(ストラット)」を設立。手にしているのは、代理店になる前、やはり20代の頃に憧れだったエディー・ローソンのレーシングスーツを真似て作ったジャケット。
■憧れのアメリカ風。キレイ過ぎないライブ感と使用感がある空間です」
都内某所。シャッターが上がると、まるで映画のセットかと見紛う空間が広がる。ピカピカの2台のアメ車と6台の大型バイク。そして60〜70年代のアメリカを感じさせる大小の雑貨類にコマーシャルボード、80年代にロードレース界で活躍したライダーたちのレプリカヘルメットなどが並んでいる。
「工場だった建物を買ってリノベーションしました。基本的な施工は専門業社にお願いしましたが、あとは自分でコツコツと作ってきました」と片根さん。
高校時代からバイクが大好きだったという彼が一番こだわったのがレイアウトだと言う。
「キレイ過ぎないと言うか、ガレージでもないし、ショップでもない雰囲気。それぞれのマッチングや馴染み具合、使用感とライブ感を意識しました」
入ってすぐに目に付くのがアメリカン・マッスルカーの代表格69年式シボレー・カマロ。その周りに配置してあるバイクの中でお気に入りは、カワサキKZ1000Rだと言う。
「憧れはケニー・ロバーツでしたが、後に彼のチームメイトになりヤマハで世界GP500ccのタイトルを4回獲得したエディー・ローソンのAMAスーパーバイク時代のモデルです。僕が最初に乗ったバイクがカワサキZ400FXだったので、カワサキも好きですね」
そしてバイクの整備をする場所は、視界に直接入らないように配置してある。
「オイル汚れなどが見えると使用感が強くなってしまいますからね。そこで夜中までバイクや6〜7年前から始めた自転車もいじって、夜の街に自転車で漕ぎ出します。今や4輪+2輪+自転車の8輪生活です」
まさに趣味に没頭できる空間だ。十代後半に戻れるというか、純粋にバイクを走らせていた頃に見た景色が蘇る感じがするのだという。
「当時はバイク=悪という風潮でしたが、私にとっては個性が出せる道具。一人でバイクに乗ることが、少しだけ大人感を楽しめる自己表現でしたね」
ガレージには、片根さんのそんな気持ちが込められている。
▲汚れ一つなく整然と工具類が並ぶ整備スペース
▲バイクは70年代のイギリスのカフェレーサーを彩ったZ1ベースの「リックマン・カワサキ」
▲最初はクロスバイク。その後、出張などに持って行くためにミニベロやフォールディングが増えた
▲69年式シボレー・カマロ
▲フォード・マスタングのコンバ一ブル
▲ケニーのライバルでもあったランディ・マモラのスズキ時代のベイツ社製レーシングスーツ
▲60~70年代のアメリカンライクなバーカウンターを再現。ガレージの雰囲気を演出するワンポイントだ
※2023年10月6日発売「GoodsPress」11月号44-45ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/松尾直俊 写真/湯浅立志(Y2)>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/564053/
- Source:&GP
- Author:&GP
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