スマートグラスや高速充電器、AIカメラ搭載のビデオ会議システムなど、昨今はビジネスシーンで役立つ便利なガジェットが数多く登場している。そこで本記事では、編集部おすすめの今週の新発売情報を紹介。オフィスやリモートワークで導入したい、ビジネスシーンで役立つガジェット&ソリューションを、今回は5つ紹介していく。
重さ76g!軽量スマートグラス「RayNeo Air 2」
近年、サングラス型のウェアラブル端末“スマートグラス”がプライベートだけでなくビジネスにも活用されている。従来のデスクトップモニターやPCなどを、たった1つのスマートグラスに置き換えられれば、さらに場所を問わず仕事をすることが可能になるのだ。
多くのスマートグラスは、スマートフォンやPCと連携できるため、アプリやWebシステムと連携させて使うことが可能。両手が空くという利便性があるため、スマートグラスでWeb会議に参加しながら、手元で作業を進めるなどといった使い方ができる。また、近年注目されている遠隔での作業支援や動画記録にも役立つ。スマートグラスを使って遠隔地の作業者にARでガイドを表示して指示を送ったり、作業者の手元を共有して指導をしたりといったことが可能となるため、製造・建設業界などにおいて広く活用が期待されている。
一方、スマートグラスは多機能であるがゆえに通常のメガネよりも重く、軽量化が課題となっている。
そこで紹介したいのが、中国の総合家電製品メーカーTCLエレクトロニクスグループのTCL RayNeoが2月8日に発売した軽量スマートグラス「RayNeo Air 2」だ。
同社が2023年11月に発売した「TCL NXTWEAR S+」が重さ87gであるのに対して、今回発売のRayNeo Air 2は重さが76gにまで軽量化。ちなみにKDDIとNTTドコモが2021年に発表したARグラス「Nreal Air(現製品名:XREAL Air)」が79gなので、それ以上に軽いということになる。
軽量でありながらも、映像クオリティは依然として高い。RayNeo Air 2はディスプレイにSONY製省電力マイクロOLED(有機EL)を搭載。120MHzのリフレッシュレートで、発色豊かで滑らかな映像体験を実現する。
クリアな映像でミーティングをおこなったり、解像度の高い環境で映像・図表資料の確認を行ったりと、「画質が不鮮明で資料がよく見えない」といったありがちな課題も解決。
なおツルの部分にはスーパーリニアスピーカーを採用。先進的な音響位相キャンセル技術で効果的に音漏れを防ぐため、移動中でも音漏れを気にせず使えるのも利便性が高い。
調整可能なノーズパッドなどのオプションもあり、快適なつけ心地で仕事に集中できそうだ。さらに着用感のよさだけでなく、外観のスマートさも向上したRayNeo Air 2。あらゆるシーンをプライベートオフィスに変えてくれるアイテムともいえる。互換性も高く、スマートフォン、ゲーム機、ノートPCなどに接続可能。ユーザーは201インチの広大な仮想スクリーンを通して、いつでもどこでも臨場感・没入感のある視聴体験を味わえる。スマートグラスを活用して、仕事の環境を一新してみるのはいかがだろうか。
参考元:
PR TIMES
RayNeo Air 2 製品ページ
脳波・心拍センサーで集中状態・疲労を測定する「Pylot」
作業中の社員の「疲れ具合」や「休息が必要か」を目視だけで察知するのは、なかなか難しいものだ。
社員の健康を守りつつ、生産性の向上をサポートしたい…そんな企業の悩みに応えてくれるアイテムが、クラウドファンディングサイトのINDIEGOGOに登場した。
アメリカ・ニュージーランドを拠点とするPylot社が開発した、精神的エネルギーを追跡して生産性の向上を支援するウェアラブル端末「Pylot」だ。
Pylotは、脳波(EEG)と心拍変動(HRV)センサーを使用してフロー状態*1と精神的な疲労を追跡し、ディープワーク*2に最適な時間を特定し、必要に応じて休憩を提案する製品。
人間が考えて情報を処理するとき、脳は小さな電気信号を作り出すという。この信号をEEGセンサーで測定することで、ユーザーがどれほど集中しているか、リラックスしているか、あるいは激しく集中しているかを知ることができる。
一方、HRVセンサーでは心拍間のわずかな時間の変化を測定。心臓の鼓動が速いか遅いかではなく、鼓動の間隔が自然に変化しているかどうかをチェックする。変化が少ないほど、疲労やストレスが溜まっていると捉えられるそうだ。
MacとWindowsでは、Pylotのアプリを利用可能。アプリ上で時間、日付、アクティビティ、セッションごとに精神的エネルギーの様子を確認できる。また、セッションにさまざまな習慣をタグ付けすることで「散歩をすると精神力が高まる」「音楽を聴くと疲労が遅れる」など高フロー状態に到達する要因を見つけられる。なおPylot社は、INDIEGOGOでPylotのプロジェクトを発表してからおよそ12時間で目標金額の50%を達成。目標金額達成となるか、今後の反響を追っていきたい。
・フロー状態*1…時間を忘れるほど作業に没頭している状態
・ディープワーク*2…集中して高いパフォーマンスで仕事を進めること
参考元:
INDIEGOGO
Pylot 公式サイト
スマートリングを用いて従業員の健康をサポートするサービス「Virgo」
労働人口の減少や、社会保障費の増大が社会課題となっている近年。日常生活における心身の状態を可視化し、病気をしていない段階で“予防”の観点から健康改善に向けて行動することが重要視されている。
こうした背景から、ジャパンディスプレイはスマートリングで従業員・利用者の健康改善をサポートするという“セルフケア”見守りサービス「Virgo」を発表。Virgoの導入を希望する企業・団体向けに、2月よりトライアル提供を開始する。
Virgoでは、有機光検出器(以下、OPD センサー)を搭載したスマートリングと、スマートフォンアプリやクラウドを連携することで、心拍数、血中酸素ウェルネス、睡眠時間、歩数、消費カロリーなどを自動的に取得可能。
日々の健康状態を把握するだけでなく、保健師などの有資格者によるアドバイスや健康に関する情報も提供し、利用者の健康意識の向上や行動変容のサポートを行うサービスである。
なおVirgoソリューションは岡山大学、あいおいニッセイ同和損害保険、ヴェルト、両備健康づくりセンターとの共同研究で使用予定。共同研究の内容はドライバーの運転挙動と健康の相関性に関するものであり、ドライバーの健康と安全を通じて運送業界における人手不足解消に貢献する方針だ。
参考元:
Virgo 公式サイト
ジャパンディスプレイ ニュースリリース
MagSafe対応!折りたたみ式のワイヤレス充電スタンド
続いて紹介するのは、出張にも便利な折りたたみ式のワイヤレス充電器だ。
アメリカ・カリフォルニア発のスマートフォン・PC関連製品ブランド“Belkin”の「Belkin Qi2 折りたたみ式ワイヤレス充電スタンド(以下、同製品)」の日本販売が始まった。同製品は、MagSafe技術をベースとして開発されたワイヤレス充電の新規格「Qi2(*)」の充電モジュールを搭載したコンパクトな充電スタンド。Qi2認証技術により、従来のQi(7.5W相当)に比べて2倍の高出力を発揮。従来規格「Qi」との互換性があり、パッドモードではAirPordsやイヤホン、Androidのスマホなどのデバイスにもワイヤレス充電できる。
同製品はMagSafe完全対応で、iPhone 12~15シリーズは15WでMagSafe同等のワイヤレス充電が可能。マグネットによりデバイスへピタッと吸着する。
ワイヤレス充電器では珍しい、折りたたみ式というのも魅力だろう。折りたたんだ状態では、充電パッドとして機能するため、マグネットのないデバイスもワイヤレス充電可能。デスクの上でもスペースを圧迫する心配はない。
またスマホを縦向きに70度、横向きに360度、角度を調整できるため、ビデオ通話や動画視聴などにも最適だ。デスクワークや出張のお供にいかがだろうか。
Qi2*…MagSafe技術をベースとして開発されたワイヤレス充電の新規格。マグネットでしっかりと固定し、以前よりも高速かつ高出力の充電を実現。電力供給量を最適化し、デバイスのバッテリー寿命を長くする。
参考元:
PR TIMES
Belkin 製品ページ
米国発AI搭載ビデオ会議ソリューション。「同じ空間にいるような会話」が可能
AI搭載ビデオ会議ソリューションのイノベーターであるアメリカのDTENは、新製品であるAI搭載・会議室ビデオ会議ソリューション「DTEN Bar & Mate」の日本販売を開始した。
DTEN Bar & Mateは、AIカメラを搭載した一体型ビデオ会議製品「DTEN Bar」と、ワンタッチで操作できる「DTEN Mate」コントローラーを組み合わせたビデオ会議システム。カメラが縦横を自動判別することで、オンライン参加者とも自然と目線が合うハイブリッド会議を実現する。ハイブリッド会議では、オフライン参加者とオンライン参加者がどうしても距離を感じてしまうことがあるが、“ハイブリッドだから仕方ない”とあきらめているケースも少なくないだろう。同製品を導入することで、オンライン会議でも「同じ空間にいるような会話」を体験できるのが魅力だ。
DTEN Barは独自のアルゴリズムにもとづき、会議参加者の体の輪郭と動作パターンを分析し、人間をほかの物体や背景から区別する。さらに音声AIでノイズを抑制、音響エコーを回避。ノイズのないクリアな音声会話を実現。
一方DTEN Mateは、10インチの画面を直観的にワンタッチするだけで、会議の開始、参加者の管理(招待・ミュート・削除など)、会議スケジュールの閲覧、カメラやマイクの設定などを簡単に行える。
DTEN Bar & Mateは最大4.5m×4.5mのスペース、最大7名の参加者に対応。DTEN Barディスプレイの上下へ水平に置く、または2つのディスプレイの間に縦置きするといった、さまざまな会議室やディスプレイにあわせた柔軟な設置が可能だ。
参考元:PR TIMES
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/226789
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:Haruka Isobe
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