うるう年に対応するパーペチュアルカレンダー搭載の置き時計ってなんだかワクワクするね

“HERMLE(ヘルムレ)”の名前を聞いて「ああ、あの!」とすぐに思い当たる人がいたら、相当の時計通かもしれません。今を遡ることおよそ1世紀、1922年に南ドイツ・バーデンヴュルテンブルク州ライヘンバッハで創業したヘルムレ。大きな振り子のついた伝統的なウォールクロックから、モダンなデザインのデスククロックまで、多彩なプロダクトを世界80カ国へと送り出す、ドイツきっての実力派時計ブランドです。

そんなヘルムレからこの2月に登場した「パーペチュアルカレンダークロック」(308万円)は、手動によるカレンダー調整をいっさい必要としないパーペチュアルカレンダー機能を搭載した置き時計。端正なルックスにドイツ伝統の卓越した時計製造技術を搭載した逸品です。

創業より101周年を迎えた2023年、次の100年に向けて新たな商品開発に着手したヘルムレ。生み出されたのは長い歴史を持つ同社としても初めてとなる、パーペチュアルカレンダー機能を搭載したムーブメントです。

ご存知の通り、太陽暦においては1年12ヶ月のうち、2・4・6・9・11月は、31日が存在しない小の月、さらに2月については4年に一度29日が存在する閏年があります。

こうした日付表示を一般的な機械式時計で実現するのは難しく、月末ごとに日付と曜日の表示調整を手作業で行うのが普通です。

そうした日付・曜日表示を自動で行ってくれるのが、世界三大複雑機構のひとつに数えられるパーペチュアルカレンダー機構です。

一度設定を行っておけば月末毎の表示調整はいっさい不要、閏年を含めて半永久的に正確な日付・曜日を自動的に表示することが可能。

極めて複雑な技術を必要とするこのパーペチュアルカレンダーは、18世紀に活躍したイギリスの時計師トーマス・マッジが発明したといわれています。

今回の「パーペチュアルカレンダークロック」において、新たなパーペチュアルカレンダー搭載ムーブメントの設計・開発を手掛けたのは、ヘルムレ社の技師・カロリン・ヘルムレ。

トーマス・マッジが手がけた複雑機構のインスパイアを受けて、彼女はこの機構を約1年という驚くべき短期間で開発しました。

サイズは29.5×25×25cmで、ケースには透明なガラスを用いたスケルトン仕様を採用。ムーブメントの美しい輪列や動きなど、ドイツ時計伝統の緻密な技術を全方位からつぶさに眺められるようになっています。

さらにベルをハンマーで打って物理的にチャイムを鳴らす、クラシカルな“ウエストミンスターチャイム”の搭載も魅力のひとつ。15分で1小節、30分で2小節、45分で3小節のチャイムで時の経過を知らせ、さらに1時間ごとの時報を4小節のチャイム+時刻数の打鐘で知らせてくれます。

一方、月・曜日・日付・スモールセコンドをバランスよく配置し、不要な要素を排してすっきり仕上げたダイヤルも実にドイツらしいところ。洗練されたモダンなデザインには、老舗ならではの美意識が隅々まで行き届きます。

カラーバリエーションとしてブラックダイヤルにブラックケースを合わせた「23058-740352」、ホワイトダイヤルにブラックケースを合わせた「23059-740352」、それにホワイトダイヤルにウォルナットケースを合わせた「23059-030352」の3種類をラインナップ。いずれのモデルとも101台の数量限定となっています。

>> ムラキクロックギャラリー

<文/&GP>

 

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