韓国に旅行予定の方は、iPhoneやAirTagをつけた持ち物を失くさないよう、注意が必要です。また、位置情報を共有して友人と待ち合わせることもできません。それは、韓国ではAppleの「探す」ネットワークが利用できないためです。
韓国ではiPhoneもAirTagも探せない
Appleの「探す」ネットワークは、iPhoneをはじめiPad、Mac、Apple Watch、AirPods、そしてAirTagの位置情報を「探す」アプリ上で簡単に把握できる機能を持ち、紛失の防止に役立ちます。また、友人と位置情報を共有して待ち合わせなどに活用できます。
しかし、韓国では「探す」ネットワークが利用できません。
Appleのサポートページにも、「『探す』ネットワークは韓国ではサポートされていません」と注意書きがあります。
ちなみに韓国で販売されているiPhoneは、「探す」が利用できないようにして販売されているため、海外に持ち出しても利用できないそうです。
ただ、奇妙なことに、韓国AppleのWebサイトに「探す」を紹介するページがありますし、「探す」ネットワークが利用できないと製品としての意味がないAirTagが、韓国のAppleオンラインストアで販売されています。
「探す」使用不可の理由は?
韓国で「探す」ネットワークが利用できない理由について、米メディアAppleInsiderが考察しています。
もし、韓国で「探す」が利用できない理由が現地の法律による規制だとすると、Samsung製品については同様の機能に制限が設けられていないことと整合性が取れません。
そのため、制限の原因はAppleの方針によるのではないか、とみられています。
韓国のAppleユーザーらによる嘆願Webサイトによると、Appleは、韓国で「探す」ネットワークが利用できない理由を、(韓国の)位置情報法に違反したからではなく、Apple社内の方針によるもの、と説明していたそうです。
Apple社内の方針という理由が、プライバシーに対するAppleの方針を指すのであれば合点がいく、とAppleInsiderはコメントしています。
韓国の法律では、収集した位置情報を6カ月間保存し、さらに政府が情報にアクセス可能な状態にする義務があるため、プライバシーを重視するAppleが韓国での機能提供を見送っていると考えられる、というわけです。
なお、韓国政府は、Appleが位置情報を収集していると考えており、2024年6月にはAppleがユーザーの同意なく位置情報を収集したとして、2億1,000万ウォン(約2,300万円)の罰金支払いを命じています。
プライバシー保護を徹底するApple
Appleは「プライバシーは基本的人権」として、ユーザーのプライバシー保護を徹底する姿勢をとり続けています。
iOS18の目玉機能であるApple Intelligenceでも、ユーザーからの質問は可能な限りデバイス上で処理して回答し、複雑な質問に回答する際はユーザーの許可を得た上でChatGPTに接続する方式をとっています。
なお、デバイス上の人工知能(AI)アシスタントの先駆者であるSiriは、ユーザー情報をクラウドに送信しないプライバシー保護を重視した設計のため、クラウド上の情報を用いて学習させるGoogleアシスタントやAmazonのAlexaよりも進化が遅れたのではないか、とも言われています。
最近では、Safariがユーザーの行動を追跡しないブラウザであることをアピールする動画も公開しています。
Source: AppleInsider
Photo: Appleサポート, Apple Korea (1), (2)
- Original:https://iphone-mania.jp/apple-583711/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato
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