1月23日にサムスンが最新フラッグシップスマートフォン「Galaxy S25シリーズ」を発表しました。日本では「Galaxy S25」と「Galaxy S25 Ultra」の2機種が2月14日に発売されます。従来モデルと同様にドコモとauが取り扱うほか、約10年ぶりにソフトバンクからも発売。また、サムスン直販のSIMフリーモデルも発売されます。SIMフリーモデルの価格はGalaxy S25が12万9000円〜、Galaxy S25 Ultraが19万9800円〜となっています。筆者はサムスンからひと足先に実機をお借りして、使ってみることができました。
■Galaxy S25とGalaxy S25 Ultraの違い
まず、Galaxy S25とGalaxy S25 Ultraそれぞれの主なスペックを押さえておきましょう。
●Galaxy S25
・CPU:Snapdragon 8 Elite for Galaxy(最大4.47GHz)
・ディスプレイ:6.2インチ(2340×1080)
・カメラ:超広角(約1200万画素)+広角(約5000画素)+望遠(約1000万画素)
・インカメラ:約1200万画素
・RAM:12GB
・ストレージ:256GB/512GB
・バッテリー容量:4000mAh
●Galaxy S25 Ultra
・CPU:Snapdragon 8 Elite for Galaxy(最大4.47GHz)
・ディスプレイ:6.9インチ(3120×1440)
・カメラ:超広角(約5000万画素)+広角(約2億画素)+望遠(光学3倍/約1000万画素)+望遠(光学5倍/約5000万画素)
・インカメラ:約1200万画素
・RAM:12GB
・ストレージ:256GB/512GB/1TB
・バッテリー容量:5000mAh
▲左がGalaxy S25、右がGalaxy S25 Ultra
Galaxy S25は片手でも操作しやすいコンパクトボディで、重さはわずか162g。一方、Galaxy S25 Ultraは大画面ディスプレイを搭載し、カメラも高性能。手書き入力やショートカットなどに使えるSペンを付属していることも優位性です。重さは218gと、そこそこあります。
▲Galaxy S25は片手でもギリ操作できるサイズ感
▲Galaxy S25は約5000万画素をメインとする3眼カメラを搭載
▲Galaxy S25 Ultraは本体左下に格納されているSペンを抜き出して、さまざまなことに使える
▲Galaxy S25 Ultraは約2画素をメインとする4眼カメラを搭載。最大100倍のズーム撮影が可能
どちらも今季最高峰と呼べるプロセッサーを搭載したハイエンドモデルで、サクサクと軽快に操作できました。最大の特徴である「Galaxy AI」機能も共通しています。
■Galaxy AIの新機能をチェック!
サムスンは、昨年発売したGalaxy S24シリーズ以降、AI機能に注力しています。オンデバイスAIとクラウドベースAIを融合したハイブリッド型のAI技術を導入し、それを「Galaxy AI」と称しています。また、サムスン独自に開発したものだけでなく、Googleが開発した「かこって検索」「Gemini」なども便利に使えるように設計されています。
1. Gemini Live
Galaxy S25シリーズでいち早く利用できるのが進化したGemini Live。Gemini Liveはチャット形式で知りたいことを素早く調べられる機能ですが、Galaxy S25では調べた結果をカレンダーに登録したり、指定した人にメッセージで知らせたり、アプリをまたがって利用できるようになりました。
▲乗りたい電車を調べてカレンダーに登録したり、友人と旅行に行く場合に航空便を調べてメッセージで送ったりもできる
従来はChromeで調べて、コピーして、他のアプリを起動して添付して…という作業が声とわずかなタップ操作でできるようになったわけです。
YouTubeの「登山に持っていくべき道具」といった動画に紹介されているグッズをまとめて「Notes」というメモアプリに記録するといったことも可能。筆者が試したところ、まだうまくいかないことが多かったのですが、今後、GoogleとGalaxyのアプリを連携した使い方が拡大されることも期待できそうです。
▲YouTube動画からの情報まとめはうまくいかない場合も…
2. Now brief
ホーム画面にプリセットされたウィジェットをタップするだけで、自分に向けた情報が表示される「Now brief」も新たに搭載。いつでも素早く自分に必要な情報にアクセスできる “パーソナルAIアシスタント” といった印象で、表示するコンテンツをカスタマイズすることも可能。筆者が数日使った範囲では、さほど便利さは実感できませんでしたが、使い続けることによって、使い方がわかり、自分に最適化されていくのかもしれません。
▲「Now brief」の画面例。表示するコンテンツをカスタマイズすることが可能
3 オーディオ消しゴム
Galaxyの画像管理アプリ「ギャラリー」には多彩な画像編集機能が搭載されています。そこに新たに追加されたのが「オーディオ消しゴム」という機能。動画の気になるノイズを取り除ける機能で、Googleの「フォト」アプリの「音声消しゴムマジック」と同様の機能と捉えていいでしょう。人の声や風の音などがきれいに消えて、非常に精度は高い印象。ですが、普段「フォト」を使っている人は、あえてこちらを使わなくても…というのが正直な感想です。
▲「オーディオ消しゴム」は動画のノイズの音を小さくしたり、消したりできる
■新機能よりも従来からのAI機能に要注目!
Galaxy S24を使っていて、Galaxy S25に乗り換えたいという人は少ないでしょう。もちろん、その場合でも、最新のプロセッサーに置き換わり、AIの処理能力が向上しているので、より快適に使えることは言うまでもありません。
ですが、筆者がGalaxy S25シリーズを薦めたいのは、2年以上前に発売されたGalaxyや他社のスマホを使っている人。前モデルのGalaxy S24から搭載された機能を含めて、最新のAI機能のすごさに驚くこと請け合いです。
▲「Galaxy AI」の機能は、「設定」画面で使い方を確認して、使いたい機能を有効化できる
外国人との音声通話では同時通訳を利用可能。ざっくり書いた文章をビジネスメールの体裁に整えてくれて、「ボイスレコーダー」で録音した音声は文字起こし、要約、さらに翻訳までしてくれます。
▲前モデルから搭載されている機能だが、音声通話時のリアルタイム通訳は非常に便利。英語、中国語、韓国語、スペイン語などはもちろん、アラビア語、トルコ語、ベトナム語などにも対応
▲目的に合わせた文章もあっという間に作成できる
▲「青空文庫」にある作品を「ボイスレコーダー」で録音し、文字起こしと要約を試した結果
「ギャラリー」では写真の不要なものを消したり、指示したものを追加したり、顔写真から肖像画のようなイラストを生成したりすることもできます。
▲犬を指定して消すと、影まできれいに消える
▲雑なイラストを描くだけで、リアルに見える画像が生成される。ちゃんと影まで生成された
▲自撮り写真を元にAIポートレートを作成してみた結果
Galaxy S25シリーズのAI機能の充実度は、いま買えるスマホの中では頭ひとつ抜きん出ている状況です。Galaxy S24 Ultraは多彩な機能を備えたSペンそのものに優位性がありますが、さらにSペンをAI機能に連携して使えるわけです。出費を厭わず “最も高性能なスマホが欲しい” のであれば、Galaxy S25 Ultra一択でしょう。筆者は持ちやすさを重視するので、昨年、Galaxy S24を購入したのですが、一年待ってGalaxy S25を買うべきだったかなぁと。AIの進化は著しく早く、Galaxy AIの精度や処理速度が大きく向上していることを実感できました。
▲左がGalaxy S25 Ultra、右がGalaxy S25。Galaxy AI機能は共通
>> Samsung
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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