トランプ米大統領は、完全な米国製iPhoneを作ることは可能だと主張していますが、これが実現不可能な理由が2,700あると英Financial Timesが報じています。なぜ米国製のiPhoneを作ることが非常に困難なのでしょうか。
iPhoneを作るには非常に多くの部品が必要
英FTが完全米国製iPhoneの実現は困難だと主張する理由は、最新のiPhoneが2,700種類の部品で構成されているためだといいます。
そんなに多くの部品が使用されているのかと訝しく思いたくなりますが、iFixitによる分解調査などで見られる部品は、実際には数十の別々の要素で構成されており、これらを緻密に数え上げると2,700種類に達するとのことです。
Appleサプライヤーの中で完全に中国国外で操業しているのはごくわずか
Appleは、世界に700以上ある生産拠点でiPhoneの部品を製造していますが、このうち完全に中国国外で操業しているサプライヤーはわずか30社に過ぎないといいます。
中国メーカーたちは互いに近い場所に位置し、必要な部品を生産するために緊密な連携を行っています。iPhoneのような複雑な製品のサプライチェーンを構築するには数十年を要しており、簡単に「すべてを米国で」と切り替えることはできない――これがFTの主な主張内容となっています。
4年の大統領任期中に生産拠点を移すのは意味がない?
仮に多大な労力をかけて米国に生産拠点を移したとしても、トランプ大統領の任期はわずか4年と短いため、迎合する価値はない――これがFTの見方です。
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)も、中国に拠点を置いているのは単に労働コストが安いからではないと述べています。技術的な障壁によって排外的な考え方が駆逐されるのは、ある意味では良いことなのかもしれません。
Source: Financial Times via 9to5Mac
- Original:https://iphone-mania.jp/apple-594417/
- Source:iPhone Mania
- Author:lexi
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