TSMCの第2世代2nmプロセス「N2P」の素性が、MediaTekのプレスリリースから明らかになりました。
MediaTekは、2026年後半にTSMCの第2世代2nmプロセス「N2P」で製造されるシステム・オン・チップ(SoC)を市場投入するとし、その素性を説明しています。
N2Pでは、MacBook Pro向けM6シリーズチップが製造される可能性があります。
M6シリーズチップをN2Pで製造か
N2Pで製造されるMediaTekのSoCが2026年後半に市場投入されるとすれば、TSMCとの関係性が深いAppleのSoCはより早く市場投入される可能性があります。
その場合、2026年末〜2027年初頭に発表されると噂のOLEDディスプレイ搭載MacBook Pro向けのM6シリーズチップがそれに該当するかもしれません。
一方、2026年9月に発表される可能性が高いiPhone18 ProシリーズとiPhone Fold、iPhone Air 2に搭載されるA20 Proは、TSMCの第1世代2nmプロセス「N2」で2026年上半期(1月〜6月)から量産が開始されることが予想されます。
N2Pの性能向上率と消費電力削減効果
N2Pの素性についてMediaTekは、(iPhone16 Proシリーズ向けA18 Proなどを製造した)第2世代3nmプロセス「N3E」と比較した場合、同じ消費電力なら最大18%の性能向上が、同じ動作周波数なら約36%の消費電力削減が実現されると説明しています。
また、ロジック密度は1.2倍になる見通しです。

A20/A20 ProやM6シリーズの性能向上率の予測値

TSMCの5nmプロセス「N3E」以降の素性について説明された資料では、N3Eと比較した場合のN2Pの性能を、同じ消費電力なら18%の性能向上が、同じ動作周波数なら36%の消費電力削減が実現し、ロジック密度は1.15倍になるとの見通しが示されていましたので、今回のMediaTekの説明はその数値にほぼ一致しています。
iPhone18シリーズとiPhone Airのバッテリー駆動時間延長に貢献と期待
iPhone18 ProシリーズとiPhone Fold、iPhone Air 2に搭載されるであろうA20 ProがN2で製造される場合、N3Eとの比較では、同じ消費電力なら10%〜15%の性能向上が、同じ動作周波数なら25%〜30%の消費電力削減が実現する見通しです。
iPhone17に搭載されたA20とiPhone17 ProシリーズおよびiPhone Airに搭載されたA20 ProはTSMCの第3世代3nmプロセス「N3P」で製造されているようですので、N3Eとの比較とは数値が異なってきます。
ただし、N3Eに対するN3Pの性能向上率は、同じ消費電力なら5%の性能向上、同じ動作周波数なら5%〜10%の消費電力削減とされていますので、これらを考慮してもN2およびN2Pでの性能向上率は高いと考えられます。

Photo:MediaTek, Javi Losana(@javilosana)/X, Tom’s Hardware (1), (2)
- Original:https://iphone-mania.jp/apple-597864/
- Source:iPhone Mania
- Author:FT729
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