ハミルトン「カーキ フィールド」のダイヤルに猫の足跡?キャットストリート限定モデルが登場

渋谷と原宿のあいだ、喧騒から少し離れた場所にあるキャットストリート。正式には「旧渋谷川遊歩道」といい、かつて川だった流れを暗渠化して整備したのが始まりとされる。

名前の由来にはいくつかの説があり、野良猫が多かったからという説もあれば、細い通りの形から名づけられたともいわれる。

いずれにせよ、若者文化やファッションの発信地として、この通りは時代ごとのトレンドを見つめ続けてきた。

2017年、そのキャットストリートにハミルトン初のグローバル旗艦店「ハミルトンストア 東京 キャットストリート」がオープンした。

アメリカ・ランカスターの開拓精神とスイスの精密技術を融合させてきたブランドが、原宿カルチャーの真ん中に拠点を構えたことには理由がある。時計づくりの本質である“伝統と革新の共存”というテーマが、この街の空気と見事に重なっていたからだ。

店内はニューヨークのロフトスタイルと日本の伝統建築を組み合わせたデザインで、木とコンクリートの質感が心地よく共存している。ブランドが歩んできたヘリテージと東京カルチャーの「今」をつなぐ空間だ。

その場所でしか手に入らない特別な一本が、この秋登場した。ハミルトンの定番「カーキ フィールド メカ」をベースにしたストアエクスクルーシブエディション(9万9000円)である。

「カーキ フィールド メカ」は、ハミルトンの中でも最も“原点”に近いシリーズだ。ミリタリーウォッチとしての合理性や堅牢性、そして視認性の高さ。無駄をそぎ落とした機能美こそが、このモデルの価値を支えてきた。

キャットストリート限定モデルでは、そのDNAを守りながらも街のカルチャーを静かに取り込んでいる。文字盤はコンクリートの質感を思わせるマットグレー。

そこに猫の足跡がうっすらと刻まれ、ケースバックにはストリートスタイルの“HIPSTER CAT”がエングレービングされている。ミリタリーの無骨さと東京の遊び心。その中間にある絶妙なバランスが、この時計を唯一無二の存在にしている。

NATOストラップはストライプ柄で、付属のブラックNATOに替えると印象ががらりと変わる。街歩きにも旅にも、そして日常の仕事にも馴染む汎用性が魅力だ。

搭載されるムーブメントは、ハミルトンが手巻き専用に開発した「H-50」。最大80時間のパワーリザーブを誇り、フルに巻き上げれば3日以上、確かな精度で時を刻み続ける。また、自動巻きをあえて省いたことでケースは薄く仕上がり、38mmというサイズ感が手首にすっと馴染む設計だ。

そして、手でゼンマイを巻くという行為は、今の時代ではむしろ贅沢に感じられる。キャットストリートのカフェでひと息つくように、この時計を巻く時間は、自分のリズムを取り戻すための小さな儀式でもある。

なお、「カーキ フィールド メカ ストアエクスクルーシブエディション」は、スイス・ツェルマット、アメリカ・ランカスター、香港、そして東京の4都市にある直営旗艦店でのみ展開。

それぞれの街の雰囲気を反映したデザインを持ち、東京版はその中でもポップで、文化的な一本といえるだろう。

>> ハミルトン

<文/&GP>

 

【関連記事】

◆レザーもいいけどSSもね! 2種類のストラップが付属したハミルトンの新作「カーキ」
◆力強い腕元を演出。ハミルトン「カーキ ネイビー スキューバ」シリーズのGMTモデルは大人にふさわしい1本
◆ハミルトンの名作「カーキ フィールド」新作はベルトもダイヤルカラーもサイズも2種類


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA