【推しを楽しむ「沼ギア」総特集】
自分が好きなもの、すなわち推しの写真を“上手く”撮るには、その推しの特徴や撮影シチュエーションに強い機材を選ぶのが最短経路。AFのスピードや精度、色の再現度など製品の強みをしっかり理解し、また十分に発揮できる使い方をすることで、きっと満足できる写真体験が期待できるはずだ !
* * *
「ミラーレス一眼の画素数に関しては各メーカー同じような数字です。そこで私は、もっともそのメーカーの特色が出るのがAF(オートフォーカス)機能だと考えています」
そう語るのはカメラマンの河野優太さん。メーカーごとに強さを発揮する撮影シーンが異なるとのこと。
「たとえばニコンには飛行機専用のAFというのもあります。キヤノンであれば視線入力フォーカスですね。ソニーのAF機能は動きものや暗いシーンでの撮影にも優れているという印象です」
進化を続ける各メーカーのAF機能。なかにはディープラーニングを含むAI処理で被写体認識を向上させたものや、被写体の瞳を左右それぞれ別で追跡するものもあるようだ。
今回は現行モデルのなかで「①人物向け」「②動物・乗り物向け」「③風景・建物向け」「④屋内撮影」の4カテゴリで対象物やシーン別でおすすめのカメラを1点ずつ紹介してもらった。また、おすすめのレンズ2本もピックアップしたので合わせてチェックしたい。
カメラマン
河野優太さん
出版社スタジオ勤務を経て独立。現在は子どもの誕生を機にフィルムカメラ熱が再燃。「ライカM4」とともに撮影を楽しんでいる
【撮る】
<人物撮影に強い!>
1. 目の左右まで判別する高性能AFに注目!
キヤノン
「EOS R6 Mark II」(実勢価格:31万9000円前後~)※ボディのみ

人物検出AFが優秀です。またフルサイズセンサーは綺麗なボケ味と豊かな階調表現を可能にしており、被写体の肌まで繊細に描き出します(河野さん)
瞳/顔/頭部/胴体の検出に対応し、顔や頭部が検出できない状況でも安定したトラッキングを継続する。瞳検出性能は[右目優先][左目優先][自動]の設定が可能で、姿勢や明るさの変化にも左右されづらい。

▲画素数と解像感も向上。新シャープネス処理により既存モデル(約3040万画素)を凌ぐ解像性能を達成した
▲マルチコントローラーの形状が従来機からリニューアルされており、親指を大きく動かさずとも操作がしやすい
<風景・建物の撮影に強い!>
2. 自分らしさを色で表現できるイメージングレシピ機能搭載!
ニコン
「Z5 Ⅱ」(実勢価格:25万8500円前後~)

風景や建物を高精細に描写するセンサーと色収差を抑えたZマウントレンズを組み合わせることでクリアで美しい写真を可能にします(河野さん)
著名なクリエイターが作成した色設定を最大9個まで登録できる「イメージングレシピ」機能により、自分好みの表現を簡単に見つけることが可能だ。また、裏面照射型CMOSセンサーは暗い場面でもシャープな描写を実現した。
▲画像処理エンジンEXPEED7を搭載し、従来の約10倍高速でデータが処理可能になった
<屋内の撮影に強い!>
3. コンパクト性と高機能を両立した「α7C」の第二世代
ソニー
α7C II
(実勢価格:30万6900円前後~)※ボディのみ

高感度性能が非常に高く光量の少ない室内でも明るくクリアな写真が撮影可能。7段の手ブレ補正で三脚がなくてもバッチリ使えます(河野さん)
コンパクトながら有効最大約3300万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、高い階調表現や忠実な色再現性能、低ノイズ性能などを実現。高性能光学式5軸ボディ内手ブレ補正によって動画撮影も◎。
▲フルサイズながらも手軽に持ち運べるうえ、ソニーが培ってきた最先端技術を惜しみなく搭載
<動物・乗り物の撮影に強い!>
4. 被写体認識が強化された次世代のAFシステム
ソニー
「α6700」(実勢価格:22万9900円前後~)※ボディのみ

APS-Cながらフルサイズと変わらない機能を備えており、鉄道など高速で移動する乗り物の決定的な瞬間も逃しません。持ち運びやすいのも◎(河野さん)
フルサイズ上位モデルに採用される画像処理エンジンBIONZ XRを搭載したことで、静止画・動画撮影における処理能力が大幅に向上。ディープラーニングを含むAI処理で、詳細な情報に基づいた高精度な被写体認識が可能に。
▲バリアングル液晶モニターはタッチで直感的に操作でき、ピンチイン・ピンチアウトなどにも対応している
<シチュエーションに合わせてレンズも組み合わせよう!>
■シグマ初のAPS-Cサイズミラーレス専用ズームレンズ
シグマ
「18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary」(7万9200円)

小型・軽量ながらも、ズーム全域で開放F値2.8という明るさを実現した標準ズームレンズ。光量の少ない場所での撮影や、美しいボケ味を活かしたポートレート撮影に最適だ。
■F2.8スタートの明るい高倍率ズームレンズ
タムロン
「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (MODE A071)」(8万5800円)

高倍率ズームとしては世界初となるF2.8スタートの明るさを確保。広角端28mmから望遠端200mmまで描写性能も高い。長さ117mm、質量575gと軽量・コンパクトなのも◎。
※2025年10月6日発売「GoodsPress」11月号26-27ページの記事をもとに構成しています
<文/小沢大介>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/704756/
- Source:&GP
- Author:&GP
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