今年の最高峰「イヤホン」ここに極まれり!【GoodsPress AWARD 2025 ベストバイ大賞】

【GoodsPress AWARD 2025 ベストバイ大賞】

2025年は、完全ワイヤレスイヤホンの面白さを感じられた1年だった。尖ったニーズを捉えるために、各社の主力製品が個性を際立たせていった中で、妥協なく音質を追求した正統派が大賞を獲得した。

*  *  *

【デジタル・ガジェット部門】
イヤホン

完全ワイヤレスイヤホン(TWS)市場は「ニーズの細分化と成熟」の段階に入ったと折原一也さんは分析する。

「かつてはAirPodsに代表される定番機種が市場を席巻していましたが、25年は各社の強みが明確に。例えば『AirPods Pro 3』はライブ翻訳機能がウリ。一方で、テクニクス『AZ100』は音質を極める路線へ。またShokzに代表されるイヤーカフ型は、“装着快適性”や“ながら聴き”という新しい価値軸で新たな一大ジャンルを形成しました」

また、こうした潮流の中でも特に「音質の追求」が目立ったとワタナベカズマサさんは言う。

「市場が成熟期に入ったことで、各社は独自のドライバー技術で音質を徹底的に追求している印象。LDACなどの高音質コーデックの普及に加え、マルチポイント接続の安定性も向上するなど、利便性と高音質を両立したモデルが増え、選択の幅が広がりました」

ガジェット視点では、ド定番の選択肢である「AirPods Pro 3」が心拍センサーを搭載したことも、興味深いトピックだった。

「今後はワークアウトを測定するためのイヤホンという、新たな認知・ニーズが強まっていく可能性にも注視したいですね」(井上 晃さん)

<選者の皆さん>

ITライター
井上 晃さん
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に最新ガジェットやITサービスなどを取材。Webメディアや雑誌に記事を寄稿する。今年使ったお気に入りのガジェットは睡眠用イヤホン。

 

AV評論家
折原一也さん
1979年生まれ。PC系出版社編集職を経て、AVライター/評論家として専門誌やWebで執筆。2009年よりVGP審査員・ライフスタイル分科会副座長。

 

デジタル・家電ライター
コヤマタカヒロさん
調理家電やデジタルガジェットのほか、生活家電、季節家電にも精通するなど、広い守備範囲を持つ。家電のテスト&撮影のためのスタジオ「コヤマキッチン」や「家電総合研究所」を運営する。

 

テクニカルライター
畑野壮太さん
テクノロジーやガジェットを好むライター。モノ選びにあたっては、機能性だけでなく、装着感や操作性を特に重視する。最近はダイエットのためにスマートウォッチ&アプリの指導のもと奮闘中。

 

インフルエンサー
ワタナベカズマサさん
ガジェット系YouTuber。チャンネル登録者数40万人を突破し、主にカメラ、スマホ、オーディオなどの最新デジタル製品の詳細なレビューや活用法を分かりやすく発信。視聴者から支持を集める。

 

「GoodsPress」統括編集長・「GoodsPress Web」編集長
澤村尚徳
本誌をはじめ「GoodsPress Web」「週刊GoodsPress DIGITAL」の3媒体を統括する。家電のみならず、ガジェットからファッションまで、モノ全般に通じる多趣味な洒落者。

【大賞】

■小手先で誤魔化さない 正々堂々の音質勝負!

テクニクス
「EAH-AZ100」(3万9600円)

1月の発売から通年で高音質として評価された逸品。磁性流体ドライバーによる、微細な音のニュアンスまで描き切る解像感と音楽的な躍動感を両立させたサウンドは本物です。ノイズキャンセル、装着感もハイレベル(折原さん)

磁性流体ドライバーの採用というキャッチーさがあり、実際に低音域の繊細な表現も伴って、つい食指が動きます。通話音声に対してノイズを低減できる機能もあり、ビジネスシーンの活用をカバーできるのも実用的(井上さん)

業界初の磁性流体ドライバーの音は、驚くほど高解像度で自然。音の輪郭が際立ち、アーティストの息遣いまで届くほど。小型筐体とは思えない広大なサウンドステージで、音楽に没入する喜びを再認識させてくれました(ワタナベさん)

イヤホン好きで何台も使っていますが、とにかく音質がナチュラル。高級感もあるし、もはや手放せません!(読者投票 P.N.耳にタコさん)

「磁性流体」を初採用した新ドライバーを搭載した完全ワイヤレスイヤホン。片耳約5.9gのサイズのまま、振動板を精密にコントロールできるようになり、クリアで奥行きのあるサウンドを実現した。ANCや3台のマルチポイント接続などもサポート。

▲「Google Fast Pair」に対応しているので、特にAndroidの場合には、ペアリングがスムーズに行いやすい。アプリからのEQ設定や捜索にも対応

▲従来は大型スピーカー等の放熱を目的に使われていた「磁性流体」をドライバーに活用した。振動板の動きを安定させることで、歪みを抑え、空間再現性もアップ

▲フィードフォワードマイク、発話検知用マイク、フィードバックマイクの3つ、左右合計で6つのマイクを搭載。AIプロセッサーの処理により、風切音や、通話時のノイズもしっかり低減する

▲イヤホン・ケースともに高級感が◎。ケース上蓋はアルミ素材で、Technicsのロゴを刻印する。高級感のあるヘアライン加工も特徴だ

【オールラウンダー賞】

■堅実な性能を基盤に新機能も多く追加!

Apple
「AirPods Pro 3」(3万9800円)

音質やノイズキャンセリングの性能向上だけでなく、日本語対応したApple Intelligenceによるライブ翻訳の機能性も圧倒的。今年もiPhoneユーザーにとっての最適解です(折原さん)

前モデルから買い替えました。音質もノイズキャンセリングも大満足。iPhoneユーザーならこれ一択!(読者投票 P.N.居留守ミスさん)

カナル型を採用したAirPodsシリーズの上位機種の第3世代モデル。ProではないAirPodsと比べると、ノイズキャンセリング性能が高いほか、心拍センサーの搭載もトピックだ。

▲遮音性の高いイヤーチップの採用とANCの処理向上により、ノイズキャンセリング性能は第1世代から最大4倍に

【トレンド賞】

■外観×装着感重視のチョイスでも力強い低音を楽しめる

Shokz
「OpenDots ONE」(2万7880円)

クラファン支援総額が3億円を突破し、一般発売後も人気。私も愛用していて、この形状ながらも低音が強く、音の迫力は十分です。装着感も軽く、シーンを問わず使えます(畑野さん)

アクセサリーのような外観が特徴的なイヤーカフ式ワイヤレスイヤホン。片耳6.5gで、肌に触れる部分は肌触りの良いシリコンで覆われている。

▲臨場感のあるサウンドを楽しめるDolby Audioに対応。音漏れ防止技術によって音声通話時のプライバシーも確保できる

【究極ANC賞】

■ANC重視のイヤホンがさらに進化へ

BOSE
「QuietComfort Ultra Earbuds 第2世代」(3万9600円)

低音の響きに加え、高音の伸びも◎。「イマーシブオーディオ」は、360度から包み込まれるように音が自分に向かってくる感覚なりました。新機能の「シネマモード」も使えます(コヤマさん)

ノイズキャンセリング性能に定評のあるシリーズの第2世代モデル。耳の形や周囲の音の変化に合わせて最適化する強力なANC機能が魅力だ。通話時の音声もクリアに整う。

▲デザインや外観は第1世代を踏襲。ただしイヤーピースの耳の穴側には汚れの蓄積を防くフィルター状の新構造

>> 特集【GoodsPress AWARD 2025 ベストバイ大賞】

※2025年12月5日発売「GoodsPress」1月2月合併号18-20ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/井上 晃>

 

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