走り出す前の準備でトラブル防止ー走行前準備編ー【冬ドライブ機器回避マニュアル】

【冬ドライブ機器回避マニュアル】

せっかくの休日、ドライブの予定を入れていたのに天気予報は雪! 雪道走行は自宅の近所で短距離を走っただけの初心者けれど大丈夫かな? じつは、注意点さえ押さえておけば、雪道ドライブは安心、安全に楽しめる。しっかり勉強してから出かけよう。

*  *  *

<走行前準備編>

雪に見舞われてからでは遅い! 走り出す前の準備でトラブル防止。走り出す前の準備と心がけ次第で雪道ドライブの安全性が大きく変化!

【困った01】
走行中に屋根から落雪!
視界がふさがれ事故に…

■発進前の雪かきは必須! 窓の凍結予防も効果的

雪に慣れていない地域で大雪が降ると、クルマの屋根にこんもり雪を乗せたまま走っているクルマを時折見かける。ガラスに積もった雪だけを除去し、急いで走り出したのだろうが、これはとてつもなく危険。車内の暖房で雪塊の最下部が融け始めると、軽くブレーキをかけただけでも一気に滑り落ち、ワイパーを動かしても歯が立たず、視界を遮り大事故の引き金に。

もちろん、加速時や交差点での右左折時にドサッと落ちれば、他のクルマや歩行者に危険が及ぶ。ボディ全体の雪かきが終わるまで走り出してはならない。

また、ウインドウがガリガリに凍結し視界が確保できないのに走り出すのも厳禁だ。頑固な凍結や予想以上の積雪を防ぐためには、雪が降る前に毛布を窓や屋根にかけ、養生テープで固定しておくと便利。雪かきワイパーやカッパ、冬用の長靴を事前に準備しておくと、雪を下ろしている間に全身がずぶ濡れになったり、転んでケガをしたりを予防できる。さらに、ウインドウには撥水コーティングを、ボディにはワックスをしっかりかけておくと、いざ凍結や積雪に見回れても除去しやすい。

なお、ウインドウの氷を溶かすためにお湯をかける人がいるが、これはトラブルの元。急激な温度変化でガラスが割れることがある。冬になったら凍結除去ケミカルを準備しておこう。

▲車高が高いクルマでは、サイズが大きい作業台を用意し、転落に気を付けながら屋根の雪下ろしをしよう

<これで安心!>

・雪かき道具は必ず常備
・カッパと長靴で作業を
・雪おろしをラクにする準備を

【困った02】
ディーゼル車が動かない!
燃料が原因ってホント?

■温暖地用の軽油は凍る。雪国に着いたらすぐに給油

雪国や寒冷地に泊まりがけドライブに出かけ、キンキンに冷え込んだ朝にさあ出発というとき、ディーゼル車だとエンジンを始動させられないことがある。昨夜まで調子よく走っていたのになぜ!? それは燃料となる“軽油の凍結”が原因かもしれない。

じつは、軽油は超低温下で凍ってしまう。正確にはシャーベット状になるのだが、これではエンジンに燃料が供給できないし、無理に動かそうとするとバッテリー上がりや各部の故障などの二次災害を引き起こしかねない。一度凍ってしまったら溶けるまで待つしかないので、その日の予定はまるごと台なしになってしまう。

ではなぜ寒い地域でもディーゼル車が元気に走っているのか? 理由は、現地で販売されている軽油が“凍りにくい軽油”だから。つまり、寒冷地に到着したら現地で給油することが最大のトラブル防止策になる。とはいえ、現地で給油するために、残量ギリギリの状態で出発するのも危険。雪道走行では燃費がかなり悪化するため、ガス欠で立ち往生に見舞われることも。

十分な残量で出発し、燃料メーターが半分になった程度で給油しても、凍結トラブルはまず起きなくなる。また、宿に駐車する際は、屋根のある場所や建物の陰など、風が直接当たりにくい場所を選ぶと凍結予防の効果がある。

▲マツダ車など一部の車種以外は、ガス欠になると給油しただけではエンジンを始動できない

<これで安心!>

・雪国で駐車する前に給油
・屋根や建物で冷却予防
・ガス欠は絶対に避けろ

【困った03】
ワイパーが役に立たない!
冬用に変えるべきだった…

■冬用ワイパーに加えてガラスの処理で効果大

フロントガラスに溜まり始め、ワイパーを動かしてもこびり付いた雪の上をなでるだけで、視界が確保できなくなることがある。原因は、低温下でワイパーのゴムが弾力を失って、凸凹した降雪面に対し一律に密着できなるうえに、ゴムを支えるフレーム部に雪や氷が付着して動きを妨げるから。ワイパーブレードを見てみると、全体がクッションのように動く構造になっていることがわかる。ここが固着してしまうわけだ。

予防手段のひとつめは、ワイパーゴムの定期交換。ワイパーのゴムは案外劣化が早く、1年程度で払拭性能がかなり落ちるため、古いゴムを使い続けていると、低温下で硬くなったゴムが、雪を拭った瞬間にバリッと裂けてしまうことすらあるのだ。ほとんどの車種はワイパーブレードごとではなく、ゴムだけの交換が可能なので、雪道ドライブに出かける前に新品にしておこう。

さらに効果が大きいのは、冬用ワイパーブレードへの交換。ゴムが厚めで強度と弾力性に優れるうえに、フレーム部分に雪や氷の付着を防ぐカバーが被せられているモノや、そもそもフレームを持たず一体形状のモノなど、雪や氷、低温に対抗する工夫が施されている。

価格はそれなりにするが、安全確保のためと考えれば安い投資といえる。

▲冬用ワイパーブレードは強度が高いが、重い雪を無理矢理かくと、モーターやリンクが故障するので注意したい

<これで安心!>

・ガラスコーティングが利く
・見えにくくなる前に雪排除
・駐車中はワイパーを起てる

【困った04】
オールシーズンタイヤなのに
滑って激突しちゃった…

■凍結が予想される場合はスタッドレスタイヤが安心

昨今話題になることが多いタイヤが、夏も冬も走れるオールシーズンタイヤ。ホイールセットを2組用意しなくてもいいし、急な降雪のなか泣きながら交換作業を強いられる災難もなくなるとして、比較的温暖な地域に暮らすドライバーから人気が高い。スノーフレークマークが刻印されているモデルであれば、高速道路の冬用タイヤ規制などでも走行可能だ。

ただし、オールシーズンタイヤは、雪の上はそれなりに走れても、路面が凍結している場合のグリップ力は、スタッドレスタイヤよりも明確に低くなってしまう。

特性をよく理解しているドライバーなら状況に合わせた運転ができるのだが、雪道走行の経験が少ない人は過信しないことが肝心だ。路面凍結が予想される地域に行く場合は、事前にスタッドレスタイヤに履き替えてから出かけたい。

滑ってガシャンとなりやすいのは、道路の下を風が吹き抜け路面が凍りやすい橋の上や、日光が当たりにくい山道の北斜面側。前後の路面は乾いているのにそこだけ凍っているケースが多く、漫然と走行すると事故を起こしやすい。また、オールシーズンタイヤで雪道を走るなら、車間距離は十二分に確保すること。スタッドレスタイヤ装着の前走車に強めのブレーキを踏まれると、止まりきれず追突することがあるかもしれない。

▲オールシーズンタイヤは夏場でも快適に走行できるし、他にもメリットは多々あるが、過信は禁物なのだ

<これで安心!>

・基本はスタッドレスを使用
・橋上や交差点は慎重に
・前走車に着いていくな!

>> 特集【冬ドライブ機器回避マニュアル】

※2025年11月17日発売「CarGoodsPress」108号P36-37ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/辻村多佳志>

 

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