カメラ性能とサイズ以外の差は小さい? Google Pixel 11シリーズはどれを買うべきか

グーグルの最新スマートフォン「Google Pixel 11シリーズ」が8月20日に発売されました。ラインナップは「Google Pixel 11」「Google Pixel 11 Pro」「Google Pixel 11 Pro XL」「Google Pixel 11 Pro Fold」の全4モデル。いずれも前世代からの後継モデルです。

▲左からGoogle Pixel 11、Google Pixel 11 Pro、Google Pixel 11 Pro XL、Google Pixel 11 Pro Fold

グーグルから借りて、いち早く使ってみることがでたので、それぞれの特徴と使用感をレポートします。機種選びに参考にしてください。

 

■4モデルはいずれも最新チップを搭載するハイエンド

まずは、4モデルの主なスペックと価格を押さえておきましょう。

Pixel 11はスタンダードモデルで、最もお手頃。Pixel 11 Proはディスプレイやカメラの性能を高めた上位モデル。Pixel 11 Pro XLは、Pixel 11 Proとほぼ同じ機能を搭載する大画面モデルです。そして、Pixel 11 Pro Foldは横開きタイプの折りたたみモデル。最も高額ですが、カメラ性能はPixel 11 Pro/11 Pro XLに比べると若干低め。いずれも最新のプロセッサーを搭載し、同等のパフォーマンスを期待できます。

Pixel 11シリーズはグーグルのAI「Gemini Intelligence」に最適化して設計されていることも大きな特徴。現時点での最新機能として注目すべきは「AI音声入力」。「えーと」「あのー」など、余分なつなぎ言葉が含まれていても、それらを省き読みやすい文章で入力される機能。今後さまざまなアプリと連携し、複雑なタスクを処理できる機能も追加される予定。こうしたAI機能は、どの機種でも同じように利用できます。

▲「えーと、合挽き肉と牛乳と卵、それからタマネギとパン粉を買う。合挽き肉は300gで、タマネギは2個。で、やっぱりパン粉は要らない」と話すと、左のように入力された。さらに「リストにして」と話すと、右のような箇条書きに整理された

「HiLight(ハイライト)」というのは、背面のカメラバーに搭載された5色に光るLEDライトで、誰からの着信なのかがわかる新機能。Proモデルだけに搭載されています。

▲「HiLight」は、Proモデルのみが対応。着信時のほかに、音声チャット型のAIアシスタント「Gemini Live」の操作中にも点灯する

いずれも防塵・防水性能はIP68。おサイフケータイにも対応しています。

 

■軽くなったPixel 11もカメラの新機能にフル対応

スタンダードモデルのPixel 11は4モデルの中で最も軽いことが魅力。前モデルのPixel 10(204g)から7g軽い197gとなり、遂に200gを切りました。カメラバーの出っ張りが薄く、卓上に置いてガタガタしないのも利点。純正のカバーを取り付けると、出っ張りはほとんど気にならなくなります。

▲Pixel 11は6.3インチのディスプレイを搭載。200gを切る軽さが魅力だ

▲背面パネルはガラスの光沢仕上げ

▲右がPixel 11で、左がPixel 11 Pro XL。Pixel 11はカメラバーの出っ張りが薄く、カバーを付けると、ほぼフラットになる

カメラは3眼で、光学5倍の望遠カメラを備えています。ただし、鮮明な画質に補正される超解像ズームは最大30倍まで。Pixel 11 Pro/11 Pro XLは最大120倍までの撮影に対応しているので、そこは大きな差と言えます。

▲超広角(0.5倍)で撮影

▲広角(1倍)で撮影

▲広角(2倍)で撮影。光学ズーム相当の画質で写る

▲望遠(5倍)で撮影

▲最大30倍の超解像ズームで撮影

Pixel 11シリーズのカメラには「カメラスタイル」と「マジックキャプチャー」という新機能が搭載されています。「カメラスタイル」は、アナログカメラにおいてフィルムを選ぶ感覚で、スタイル(写真の仕上がり)を選べる機能。デフォルトに設定できるのは「オリジナル」のほかに「ナチュラル」「シャドー」「バニラ」の3種類。さらに「マガジン」「ベルベット」など6種類のスタイルが用意されています。色味がガラリと変わるフィルターとは異なり、写真の趣が変わるので、お気に入りのスタイルをデフォルトにし、自分なりの表現を楽しむのもアリでしょう。

▲デフォルトの効果を4つのスタイルから選べて、さらに「マガジン」「ベルベット」「クラシック」「デジカメ」「モノクロ」「ミニマル」もプリセットされている。スタイルを選んでから、ハイライトや色合いなどを調整することも可能

「マジックキャプチャー」は、動画を撮るとそこからAIがベストショットを検出し、自動で静止画が切り出されるという機能。ただ単にスクショが保存されるのではなく、高画質な写真に補正されることがポイントです。人物に最適化されていて、例えば子どもの誕生日パーティーの様子を撮影すると、子どもの笑顔を捉えた場面など数枚が検出される仕組み。筆者は愛犬がボールで遊んでいる状況で試してみましたが、通常の撮影ではシャッターチャンスを逃してしまうような場面を写真に残せました。

▲「マジックキャプチャー」は、カメラを起動し、画面下の撮影モードを選択するところで左のアイコン(これがマジックキャプチャー)をタップし、録画開始ボタンを押すだけ。最長2分間の録画が可能

▲犬を遊ばせているときに撮影すると、このような写真が切り出されて保存された

動画を撮る際に便利な「クリエイター スイート」という機能も追加されました。撮影時にプロンプターを表示でき、ソーシャルメディア向けのグリッドを表示できるなど、自分自身が登場して語る動画を撮る人には非常に役立つことでしょう。

▲「動画の設定」画面で設定できる「クリエイター スイート」は、YouTubeやSNSなどに投稿する動画の撮影に役立ちそうだ

 

■Pixel 11 Pro/11 Pro XLは、カメラ性能がさらに進化

Pixel 11 Pro/11 Pro XLはディスプレイの大きさとバッテリー容量を除けば、他の機能や仕様は共通。純粋に画面の大きさを求める人はXLを選ぶといいでしょう。ただし、ずっしりとした重さがあるので注意が必要。

▲左が6.3インチ画面のPixel 11 Pro、右が6.8インチ画面のPixel 11 Pro XL。Pixel 11 Pro XLは226gと重く、長時間手に持って使うと疲れそうだ

▲背面パネルは磨りガラスのような質感

スタンダードモデルのPixel 11と比べた場合の優位性はカメラ。とくに望遠カメラの進化が著しく、前モデルでは最大100倍だった超解像ズームが最大120倍まで撮れるようになりました。

▲超広角も望遠も高画質で撮影できる3眼カメラを搭載

▲超広角(0.5倍)で撮影

▲広角(1倍)で撮影

▲広角(2倍)で撮影。光学ズーム相当の画質で写る

▲望遠(5倍)で撮影

▲望遠(10倍)で撮影。光学ズーム相当の画質で写る

▲最大120倍の「超解像ズーム Pro」で撮影。AIによって鮮明な画質に補正される

▲なお、AIで補正されないオリジナル画像も保存される

Pixel 11 Pro/11 Pro XLには「インスタント夜景モード」も追加されました。夜景モードでの撮影が最大4.5倍高速化したとのこと。実際に撮影してみると、Pixel 11ではシャッターを押した後に3秒じっとしていなければならないところ、Pixel 11 Proでは1秒で撮影が完了するなど、進化は明瞭でした。その分、手ブレも軽減できるわけで、暗い場所で撮影することが多い人への恩恵は大きいでしょう。

▲夜景の撮影画質は前モデルと同等。だが、撮影時間が大幅に短縮化された

もちろん、Pixel 11と同じように、「カメラスタイル」「マジックキャプチャー」「クリエイター スイート」も楽しめます。

Proだけの特徴として「HiLight」機能が追加されています。背面のカメラバーに5色に光るLEDが搭載されていて、「連絡先」で「お気に入り」に登録した人から着信した場合に、指定した色で光る仕組み。Pixelを机の上などに裏向きにした場合にのみ有効になる機能です。筆者のようにガラケーから使っていた世代には、懐かしく思えました。

▲HiLightはお気に入りに指定した連絡先に設定できる

▲その連絡先から着信すると、指定した色で光る

なお、これまで搭載されていた温度計機能はなくなっていました。

 

■Pixel 11 Pro Foldは軽量・スリム化を実現

折りたたみ端末であるPixel 11 Pro Foldの最大の進化ポイントは薄く、軽くなったこと。折りたたみ時の厚さは10.8mm→10.1mm、開いた状態では5.2mm→5mm、そして、重さは258g→239gと、前モデルから大幅な軽量化が図られています。

▲折りたたみ時は6.5インチの外側ディスプレイを使う

▲開くと8インチのメインディスプレイが現れる

▲前モデルよりも薄くなり、閉じた状態での使用感が向上した

▲従来モデルと同様に、フレキシブルなスタイルで使える

カメラのスペックは前モデルと同等。望遠カメラは光学5倍で、10倍も光学ズーム相当の画質で撮影可能。前モデルでは最大20倍だった超解像ズームは最大30倍へと進化しています。

▲開いて撮影する場合、写される人に目線を向けてもらうためのアニメーションを表示させたり、プレビューを表示して、写り具合を確認してもらうことも可能。もちろん、自撮りにも便利

他の3モデルと同じように、「カメラスタイル」「マジックキャプチャー」「クリエイター スイート」といった新機能も楽しめます。

注意すべきは、バッテリー容量が5015mAh→4806mAと減ったこと。それでも24時間以上の連続駆動を見込めますが、ヘヴィユーザーは注意が必要です。

今年はすでにOPPO、サムスン、モトローラが横開きタイプの折りたたみスマホをリリースしています。さらにアップルからも…という噂もあります。Foldは、他社の競合モデルともじっくり比較して選ぶべきでしょう。

 

■実機を気兼ねなく試せる直営ショップがオープン!

Google Pixel 11シリーズは通信キャリア各社も取り扱っています(※キャリアによって取り扱うモデルは異なる)。また、今シリーズから一部の家電量販店でSIMフリーモデル(オープンマーケットモデル)が買えるようになりました。どれを買おうか迷った場合は、店頭で実機に触れてみることをおすすめします。

さらに、8月13日には東京・表参道に、グーグルの直営店「Google Store 表参道」がオープンしました。グーグルが米国以外に出店する初の直営店で、最大規模とのこと。地下1階から地上2階までの3フロア構成で、Google Pixel 11シリーズなど最新のデバイスを体験・購入できるほか、修理などを依頼できるサポートデスク、最新のAI機能を体験できる「Pixel Studio」なども用意されています。

▲Google Store 表参道は、東急プラザ表参道「オモカド」内にオープン

▲1Fでは最新機種に触れて、新機能を試したりもできる

▲試作素材などをリサイクルした、ここでしか買えない限定アクセサリーも販売

▲地下1Fには修理な各種相談に対応してくれるカウンターがある

▲自由に使える待機スペースもゆったり

▲2FにはグーグルのAIを体験できる「Pixel Studio」があり、無料で楽しめる

▲GoogleやYouTubeのオリジナルグッズも販売。日本限定のものもある

じっくり比べてから1台を決めるには最高の場所になるでしょう。

>> Google Store

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

 

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