今見てもモダン!柳宗理の「テープカッター」が半世紀の時を経て復刻

柳宗理といえば日本を代表する工業デザイナーで、MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久所蔵に認定されているバタフライスツールで知られています。家具類やキッチンウエア、テーブルウエアだけでなく、東京オリンピック聖火トーチホルダー、関越自動車道関越トンネル抗口など広範囲なデザインを手掛けており、その作品は日本だけでなく世界中の人々に愛用されています。2002年には功績が評価され、文化功労者に顕彰されました。

このたび、柳宗理が1960年代にデザインしたテープカッターが、半世紀の時を超えて復刻されることになり話題を呼んでいます。それがコクヨから2月25日に発売予定の「ROTARY TAPE DISPENSER(ロータリーテープディスペンサー)」(2万5000円/税別)です。

柳宗理がデザインしたオリジナルのテープカッターは、その彫刻的な造形美と、どの方向からでも使いやすい回転式の仕様から、海外でも高い評価を受け、MOMAのパーマネントコレクションにも選定されました。

今回の復刻にあたっては、柳氏の理念を引き継ぐYANAGI DESIGN OFFICE「柳工業デザイン研究会」監修のもと、コクヨがオリジナルを3Dスキャンし、試作と修正を幾度も繰り返すことで忠実にデザインを再現しています。メラミン素材の彫刻的造形と鉄鋳物によるベース部のコントラストが存在感のあるデザインとなっています。

▲360度回転するロータリー式

オリジナルの素材感・造形美を忠実に再現しながらも、機能的な進化を遂げ、操作性もアップグレードしています。刃の部分にはコクヨ独自の「カルカット刃」を採用しており、切れ味が軽く、テープの切り口もまっすぐ仕上がります。また、本体が360度回転するロータリー式機能は、オリジナルの設計を見直し、よりスムーズに回転できるようにし、より耐久性を確保できる仕様となっています。

▲軽い切れ味とテープの切り口がまっすぐなコクヨオリジナルのカルカット刃を採用

さらに、柳宗理氏のキッチンツールのデザインを踏襲した線画入りのパッケージを使用しており、本体を傷つけずに取り出せるスライド式のパッケージ構造となっています。ボディのメラミン成型からベースの鋳物、梱包まで国内で生産し、Made in Japanにこだわっている点も特徴のひとつです。

発売はコクヨが手掛けるライフスタイルショップ「THINK OF THINGS」、「柳ショップ」、及び全国のインテリアショップやセレクトショップ等で予定されています。1月15日まで「THINK OF THINGS」で開催するポップアップショップ、SORI YANAGI ROTARY TAPE DISPENSER RELEASE EXHIBITION「TOOLS TO HAND(s) ON - 継がれるもの/使われるもの -」で先行予約を受け付けています。

平成での技術革新によるアップグレードを経て、令和に完全復刻された、昭和の名作テープカッター。時代を超える逸品をデスクサイドに置いてみるのもおすすめです。

>> コクヨ「ROTARY TAPE DISPENSER」

 

(文/&GP編集部)


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