Appleのプライバシー部門担当役員、暗号化技術に対するスタンスを語る


 
Appleのプライバシー部門の担当者であるジェーン・ホバース氏が、現在米ラスベガスで開催されている北米最大の家電展示会「CES 2020」で登壇し、Appleの暗号化技術を用いたデバイス保護の方針について語りました。

バックドアは絶対に設けない

連邦捜査局(FBI)が米フロリダ州ペンサコーラで発生した銃撃事件の容疑者のiPhoneのロック解除をAppleに要請したと報じられたばかりですが、Appleでプライバシー部門を統括するホバース氏は、パスコードもしくは生体認証で守られたデバイスの情報はアクセスされるべきではない、というAppleの立ち位置を示しました。
 
「スマートフォンは比較的小さく、失くしてしまったり盗まれてしまうものだ。ヘルスケアや会計の情報をデバイス上で行う場合、どこかに置き忘れてもセンシティブなデータが取り出せないようになっているべきだ」
 
デバイスのロック解除に関して、Appleは法執行機関を助けはするものの、バックドアは設置しない、とホバース氏は強調しています。
 
「暗号化技術にバックドアを設けるのは、問題の解決にはならない」

事件の容疑者のiPhoneロックは未だ解除されず

Appleデバイスは一度ロックされると、正しいパスコードを入力しない限り中のデータにアクセスすることができないようになっています。
 
FBIは、先日起きた発砲事件の容疑者のiPhoneのロック解除を未だ行えていないと報じられています。
 
Appleは、2016年にもFBIからのiPhoneのロック解除要請を跳ね除けたことで話題になりました。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、Appleの公式Webサイト上に「お客様へのメッセージ」と題し、プライバシーに対する考えを発表しています。
 
 
Source:CNBC via AppleInsider
Photo:@ParkerOrtolani/Twitter
(lexi)


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