英国を拠点とするスタートアップであるScoodleが76万ドル(約8300万円)のプレシード調達を発表した。同社自身の言葉に従うなら、スタートアップの目的はチューター(個人指導者、家庭教師)がインフルエンサーになる手助けをすることだ。
このラウンドを支えているのは、Twitterの共同創業者のビズ・ストーン(Biz Stone)氏であり、同時にTiny VC、IFG Ventures、そのほか多くの無名のエンジェルも参加している。Scoodleは、オックスフォード大学のアクセラレーターであるOxford Foundryに参加した、最初のEdTech(エドテック)企業でもある。
2018年後半に開始されたScoodleは、Quora(QAサイト)と個人指導を合わせたようなものと考えることができる。このプラットフォームは学生に質問を促し、それらの質問にチューターが答えることで、チューターたちは評判と影響力を増すことができる。結果的により多くの個人指導の仕事の獲得につながることになるのだ。
チューターたちはまた、包括的なプロフィールを作成し、専門知識を示すためのさらなる手段として、学習リソースを公開することができる。そして、一番大事なことだが、チューターとしての予約を得るのだ。
最近までGoogleで働いていた共同創業者兼CEOのIsmail Jeilani(イズメイル・ジェラニ)氏によれば、このアイデアは、大学の学費のために貯金し、学生ローンを借りることを避けるために行っていた、自分自身のチューターとしての経験から生まれたのだと言う。
「親たちは何を探すべきかがわからないので、いいチューターを見つけるのは難しいのです」と彼は言う。「私たちはこの課題を、コンテンツ駆動型のアプローチで解決します。私たちのチューターは、そのプロフィール上で学習リソースなどのコンテンツを共有します。親たちは、レッスンを予約する前にそれらを見ることができます。このアプローチによってチューターたちは、独自のブランドを作り始めることができるのです。まるで『教育者のためのLinkedIn』のようですね」。
Scoodleは、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、インペリアルカレッジロンドンなど、英国の最高の教育機関から、何千人ものチューターを受け入れていると言う。
おそらく最も注目に値するのは、Scoodleがチューター予約のためのコンテンツ主導のマーケットプレイスのように運営されているものの、現在のところ個別の予約に対しては料金を請求していない点だ。
モバイルとウェブで10万人のユーザーを抱えるまでに成長したスタートアップは、その代わりにサブスクリプションモデルを提供している。チューターたちは月に10ポンド(約1400円)を支払えば優先的なリストに掲載される。同社によれば、このことでチューターたちへの問い合わせが最大30倍になるのだと言う。
同様に、学生向けにも無料でチューターコンテンツを予約、メッセージ送信、アクセスができる、サブスクリプションオプションがあるが、より高いレベルのScoodle Proメンバーシップを申し込むと、オンデマンドでチューターたちに直接質問することができる。
「学生がGoogle検索によってScoodleを発見することは普通に行われています」とジェラニ氏は付け加える。「ある回答を見るときに、学生たちはまたそのチューターからの別の答を見ることになります。同時にチューターがこれまで何人の学生に答えてきたかを知ることもできます。これが信頼を築く役に立ちます」。
英国では、チューター業界にはTutorful、Tutorhunt、myTutorなどの企業がいるものの、全体としては断片化されたままだ。ジェラニ氏は、Scoodleの持つ主要な差別化要因は、コンテンツによって主導されるチューターのブランディングに焦点を合わせているところだと主張する。
「ユニークなコンテンツを揃えることで、長期的な競争力とともに、異なるユーザー獲得チャネルが提供されるのです」と彼は言う。「このチューターに焦点を当てたアプローチこそが、私たちが初の手数料0%モデルを提供している理由なのです。これによって、チューターの皆さんは、他のどこよりも長くプラットフォームに留まってくれることでしょう」。
[原文へ]
(翻訳:sako)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/01/11/2020-01-10-scoodle/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Steve O'Hear
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