インドは今週、Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏を反トラストの調査で迎えた。さらにまた、ふだんは互いに競争している小規模商業主たちが全国から何千人も集まって、eコマースの巨人の搾取的と言われるやり方に抗議した。しかし、Amazon(アマゾン)の創業者でありCEOのベゾス氏は、同社にとって最も重要な海外市場への愛をそんなことでは失わなかった。
1月15日のカンファレンスでベゾス氏とAmazon IndiaのトップであるAmit Agarwal(アミット・アガルワル)氏は、この米国の巨人が中小企業のデジタル化を促進するためにインドに10億ドル(約1100億円)を注入すると発表した。アマゾンはこれまでインドに約55億ドルを投資している。
ベゾス氏によると、同社はまたインドの生産品の輸出にも着目している。それはニューデリーのMake in India(地産地売)キャンペーンへの協賛でもある。Amazonが扱う量は、2025年に100億ドルと彼は想定している。
同氏は「今後の5年間で、Amazonは累計10億ドルをインド全域の市町村の零細企業に投資し、これまでなかったほど多くの顧客増大をみなさんのために実現したい」と語った。そして「この計画では、現在のアマゾンのグローバルな展開を利用して、2025年までにインドからの100億ドルの輸出を作り出したい。この投資によって何百万という多くの人々が未来のインドの繁栄に与れるようにし、それと同時にインドの豊かで多様な文化を表している『Make in India』製品を、全世界に紹介したい」と続けた。
インドでは最近の10年間で5億近い人々がインターネットに接続した。しかし、全国の何万もの都市や町や村に散在する小規模な企業はまだオフラインだ。GoogleやFacebook、Microsoftなども近年はこれら小企業がウェブ上に出店してデジタル決済を受け入れるよう、支援しツールを提供している。
Amazonが主催した「Amazon SMBhav」カンファレンスは、SMBが中小企業(Small and Medium Business)を表しているとともに、smbhavはヒンズー語で「できる、可能」という意味だ。開会時に上映されたビデオでは、インドの貧しい商人や職人たちがアマゾンのeコマースプラットホームに参加して事業を拡大する様子が映し出されていた。
同社の役員の一人によると、アマゾンはインドで50万社を超える売り手を集めておら、その中の数千の業者が世界中の12カ国のAmazonのマーケットプレースで商品を販売している。
しかし、カンファレンスの会場からわずか10マイル(16km)離れたところでは、多く業務がアマゾンを違った目で見ていた。
インドの業者が多数集まってアマゾンの搾取的なやり方に抗議(画像提供:Manish Singh / TechCrunch)