カナダ企業WiLanが保有する無線コミュニケーションなどの特許を侵害したとして、8,500万ドル(約92億円)の賠償金支払いがAppleに命じられました。
損害賠償額の見直し
WiLanとAppleの争いは2010年に端を発します。2018年には米地方裁判所がWiLanの言い分を認め、2つの特許を侵害したかどで、1億4,100万ドル(約152億円)の支払いをAppleに命じましたが、Appleは損害賠償額の見直しを要求していました。
今回の賠償額となる8,500万ドルは、Appleの要求に応じて、ロイヤルティの算出方法を見直した結果となります。ただし、WiLanはこの減額を不服としています。
なおApple以外にも、Dell、HP、Lenovo、ソニーといった名だたるテクノロジー企業が、WiLanから訴訟を起こされています。
ライセンス契約はトラブル多し
2019年第1四半期(1月〜3月)から同第3四半期(7月〜9月)までに、WiLanは計1億760万ドル(約117億2,520万円)の収益を計上していますが、このうちの半分以上がライセンス契約によって得られるロイヤルティです。
このようにライセンス契約をビジネスにする企業は珍しくなく、有名どころではEricssonが3Gや4G、更には5Gの通信規格の特許を有し、毎年莫大な収益を計上しています。
ただし、こうしたライセンスビジネスを手掛ける企業は、支払いを渋られたり、独占禁止法の嫌疑をかけられることもしばしばで、過去にはEricssonも、特許使用料の不払いを起こしたAppleを相手取り訴訟を起こしています(2015年12月に両社は和解、Appleが7年間に渡ってEricssonに特許使用料を支払う取り決めが交わされました)。
Source:ZDNet,Bloomberg
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-272523/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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