メーカーと店舗をつなぎ、自由なリテールを実現する「SpaceEngine」、1億円調達

近年、Appleなどのオンラインを主戦場としていた企業が、続々とオフラインに実店舗を出店するO2Oの流れが目立ってきている。

その流れを受け、メーカーと店舗をつなぐ卸・仕入れのプラットフォーム「SpaceEngine」を開発・運営する株式会社スペースエンジンは、さらなる成長を目指し、Coral Capitalらより総額1億円の資金調達を実施した。

以前Techable(テッカブル)では、「DtoC」と「OtoO」のトレンドについて、同社代表の野口氏にインタビューを行っているので、ぜひ読んでいただきたい。(「DtoC」の普及と「OtoO」の流れ。リテール業界における逆行するトレンドの背景を、株式会社スペースエンジンの野口氏に聞いてきた)

成長著しいOtoO

「すべてのひとに自由なリテールを」というミッションを掲げる同社は、2019年5月、オフラインで商品を販売したいメーカーと新商品を販売したい店舗をつなぐマーケットプレイス「SpaceEngine」の提供を開始。

サービス開始より8ヵ月で、ユーザー企業は3,400社以上、取り扱い商品は64,000点を突破、同サービス経由で商品を販売している店舗数は全国800店舗にまで拡大中だ。同社の創業時からの拠点である大阪に加え、東京本社を開設し、さらなる成長を目指している。

このたび、Coral Capital、KVP、Plug and Play Japan、個人投資家らからシードラウンドとして総額1億円となる資金調達を実施。これにより、サービス改良と顧客開拓を加速し、サービスの拡大を目指すとのこと。なお、2020年春には、これまでのメーカー側が店舗側に販売を依頼する機能に加えて、店舗側がメーカーに商品提供の依頼ができる卸売マッチング機能を追加予定だという。

オンラインの限界、オフラインの可能性

同社代表の野口氏によると、インターネットでのモノの売買が市民権を得て、ネットショップの出店費用が無料になるなど、オンラインでモノを売ることのハードルが下がり「DtoC」が普及したが、日本の購買は95%がオフラインであると言われ、一線を超えるとそれ以上の拡大にはオフラインへの展開が必要になってくるという。

そこで開発されたのが「SpaceEngine」だ。メーカー側が店舗を構えることなく、セレクトショップ、書店、映画館、スポーツジム、美容室などに商品を陳列できるすることが可能。

また、店舗側も商品を探し回る必要がないうえに、委託販売形式での販売により、売れ残りは返品可能となるため、リスクなく販売できるというメリットがある。

このように、メーカーと実店舗の間に新しいつながりを作り、すべての人に自由なリテールを実現していくという。もちろん「すべての人」には消費者も含まれている。従来、実店舗で商品を購入する際に必要だった「発見」「検討」「購入(決済)」「持ち帰り」の4つの要素を必ずしも店舗で完結しなくていい時代を作っていきたいとのことだ。

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