英国の航空開発企業Hybrid Air Vehicles(HAV)は、開発を進める世界最大の航空機「Airlander 10」に電動エンジン採用のハイブリッドシステムをオプションとして提供すると発表した。
2025年までの実用化を目指し、実現すれば他の大型航空機材よりも二酸化炭素排出量が75%少なくなるという。
・500kWの電動モーター2つ
飛行船のようなAirlander 10はまだプロトタイプ段階ではあるが、全長92メートルと世界で最も大きな航空機だ。最長5日間飛行し続けることが可能で、「滞在型の空の旅」での使用を想定して開発されている。
生産バージョンでは242kWのディーゼルエンジンを前後に2つずつ(計4つ)搭載。このうちの前方2つを500kWの電動モーターに置き換えることでハイブリッドバージョンにする選択肢をクライアントに提供するという。
4つのモーターをフル稼働させてハイブリッドで飛行できるだけでなく、電動モーターのみでの完全電動飛行も可能とのこと。
・完全電動で時速93キロ
完全電動モードにした場合、クルーズ速度は時速93キロで、航続距離は350キロ。一方、ハイブリッドモードではクルーズ速度は時速130キロだ。
なので、純粋に乗客の運搬が目的の飛行であればハイブリッドで、観光遊覧などに使用する場合は完全電動モードで飛行するという使い分けができそうだ。
Airlander 10のペイロードは最大1万キロと大きく、離発着に専用の滑走路などは不要なのもセールスポイントとなる。従来のバージョンとハイブリッドバージョンどちらも2025年までにクライアントに引き渡す計画という。
(文・Mizoguchi)
- Original:https://techable.jp/archives/116452
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi
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