エアモビリティーカンパニーのWiskはニュージーランド政府との間で、同国Canterbury(カンタベリー)地区にてエアタクシーの試験運行を設定する協定に合意した。その目的は、空飛ぶタクシーのCoraが政府の航空当局によって認可され、後に乗客を飛ばすためである。Coraは2人乗りの電動垂直離着陸(eVTOL)機で、主に自律的に飛行するが、バックアップとして遠隔操縦士も存在する。
Coraはもともと、2018年に発表されたSebastian Thrun(セバスチャン・スラン)氏が創業したKitty Hawkによって開発されたプロジェクトで、最終的な飛行認証を目指して2017年にニュージーランドでひっそりとテストを開始した。Kitty HawkはこのプロジェクトでBoeing(ボーイング)と提携し、最終的に2社はより正式なジョイントベンチャーのWiskを形成。一方でKitty Hawkは電気駆動の空飛ぶ車であるHeavisideへと開発の焦点を移した。
機体には12個のローターを搭載して冗長性と垂直上昇能力を備えており、離陸後には大きな固定支柱が動作して時速約100マイル(約時速160km)で飛行する。当初の航続距離は25マイル(約40km)程度の短い移動を想定して設計されているが、ここで重要なのは、都市部や開発の進んだ地域で柔軟な移動手段を提供し、自動車などの地上輸送手段に取って代わることだ。
この試みが早くに始まれば、この種のモビリティとしては世界初の本格的な取り組みとなり、商業的な短距離向けの空飛ぶタクシーサービスへの大きな一歩として、航空業界やモビリティ業界の注目を集めることになるだろう。
[原文へ]
(翻訳:塚本直樹 Twitter)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/02/06/2020-02-06-wisk-signs-deal-to-deploy-an-air-taxi-trial-in-new-zealand/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Darrell Etherington
Amazonベストセラー
Now loading...