ロボット産業が急成長中のデンマークに、世界最大の協働ロボットハブが2022年にオープン

デンマークのサイモン・コレラップ産業ビジネス金融担当大臣は、モバイル インダストリアル ロボット社(以下、MiR社)とユニバーサルロボット(以下、UR社)の2社が、3600万ドルを投じて合同拠点を設立すると発表した。

・世界の協働ロボット分野をリードする2社が共同で拠点を設立

MiR社は、協調性が高く、かつ安全な自律移動ロボット(AMR: autonomous mobile robot)の開発と販売を行っている会社。もう一方のUR社は、小型で使いやすく、リーズナブルな価格のフレキシブルな産業用ロボットの開発をしている。

両社は、デンマークのロボット関連企業や大学の集積地となっているオーデンセ市に、3万2000 m2におよぶ「コボットハブ」を設立し、共同で運用していく。施設の完成は2022年初頭の予定だ。

「コボット」とは協働ロボット(Collaborative Robot)のことで、インダストリアルオートメーションの中で最も急成長している分野だという。

協働ロボットはセットアップが迅速にでき、従来に比べてプログラミングが簡単なロボットで、安全柵を置かずに作業員と緊密に協働作業ができるという大きなメリットをもつ。ロボットの導入により、作業環境を改善するとともに生産性を向上させることが目的だ。

・ロボット産業が急成長しているデンマークのオーデンセ

デンマークでは現在、ロボット産業が活況で、ロボット関連企業や大学が集まっている場所になっているのがオーデンセ。デンマークの分析企業であるDamvad社によると、業界が成長予測に沿って拡大すれば、デンマークのロボット業界は2025年に2万5000人の従業員の雇用を創出すると予測されている。

また、デンマークのロボット企業の総収益は、2018年に18%増加し、輸出が26%増加して9億9500万ドルを達成。ますます成長が見込める注目の分野となっている。

協働ロボット分野で世界をリードするMiR社とURは、新たに設立されるコボットハブを基盤として、協働ロボット産業の拡大をさらに進めるほか、雇用の創出にもつなげていきたい考えだ。

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