移動ルートの計画というと、AmazonやFedEx、UPSといった物流大手の問題だと思うかもしれない。しかし実際は、動き回っている従業員が数人いる小さい会社はどこもこの問題を抱えている。米国時間2月6日、まさにこの問題に取り組んでいるOptimoRouteが、シリーズAで650万ドル(約7億1000万円)を調達したと発表した。このラウンドを主導したのは、Prelude Ventures。ルート計画のサービスを構築しているのはGoogleやYelpにいたエンジニアたちで、条件を設定すると配達やプールの清掃などのためにクルマで回る1日のルートが自動で作成される。
OptimiRouteが競合となる同様のサービスと異なる点は、大幅に低価格でありながらドライバーと顧客にライブ追跡や到着時刻の予想、さらに必要に応じてリアルタイムでルートを変更する機能といったモバイルエクスペリエンスを提供しているところだ。OptimoRouteを利用する企業は、特定の曜日の計画を立てたり、最大5週間前に計画を立てたりできる。さらに同社は現在、人とモノの両方のピックアップと移動、そして2日以上にまたがる長距離ルートのサポートもテストしている。
OptimoRouteの共同創業者でCEOのMarin Šarić(マリン・サリッチ氏)は筆者に対し、ルートの最適化はよくとりあげられる学術的問題だと述べた。「ルートの最適化はきわめて実証的でミニマリズム的な学術テーマだ。しかしその一方で、商用では前世紀によく知られていたアルゴリズムを使ったソフトウェアが今も動いている。文字通り、1980年代のアルゴリズムも使われている。OptimoRouteは、効率の良いスケジュールを立てる上での現実的な制限を真剣に考えている」
OptimoRouteは多くの変数(クルマに積める道具の量、時給、特定の修理に必要なスキルなど)を考慮し、ルートを最適化する際に企業が優先順位を選べるようにしている。
サリッチ氏は「我々はこのテクノロジーを誰もが利用できるようにしようとしている。この取り組みは、経験豊富な物流管理者にも高く評価されている。管理者はソフトウェアトラブルの回避ではなく、解決しようとしている問題に集中できるからだ」と説明する。
OptimoRouteは現在、中小企業からSouthern Star Central Gas Pipelineのような大手エネルギー企業まで約800社の顧客を獲得している。Southern Star Central Gas Pipelineは、300人以上のメンテナンス技術者のルートをOptimoRouteのサービスを利用して管理している。従業員が運転する移動距離を減らせば、生産性が上がるだけでなく、サリッチ氏が指摘するように全体の二酸化炭素排出量も減らせる。
OptimoRouteは時間をかけてサービスのための基本的なアルゴリズムを開発してきた。同社は、サービスの利用者は高度な物流の管理者と想定していたが、実際には中小企業からも大きな需要があった。
Prelude Venturesのパートナー、Victoria Beasley(ビクトリア・ビーズリー)氏は「Preludeは、OptimoRouteが事業を拡大し、また多数の従業員の移動もサポートできるようにさらに開発を進めるための力になれることをとても喜んでいる。さまざまなクライアントが時間と費用とリソースを節約し、さらに二酸化炭素排出量も減少することで、OptimoRouteはルート最適化の市場にきわめて大きな影響を与える、と我々は確信している」と語った。
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(翻訳:Kaori Koyama)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/02/11/2020-02-06-optimoroute-raises-6-5m-series-a-to-help-businesses-better-plan-their-routes/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Frederic Lardinois
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