米国時間2月10日午後のTwitterはSlackの話でもちきりだった。一体何が起きたのか。忙しい読者のために、かいつまんでご紹介しよう。
Slackとその株価をめぐる騒動は、Business Insiderの記事に端を発している。
Slackが最大の顧客を獲得した。IBMは35万人の社員全員を、このチャットアプリへ移行させた
Slack vs Teamsというバトルが注目を集めているため、Slackが新たに大きな契約を勝ち取ったことはニュースになる。Slackの株価は上がり、今見ると少し愚かな見出しがメディアに溢れていていた。
例えばこんな見出しがあった。
Slackは結局生き延びるかもしれない。IBMが35万人の社員専用アプリに指定
Slackの株価は終日急上昇した。前日と比べて15.4%上がり、そして突然、天気の良い本日2月11日の午後、Slackの株の売買は突如停止して、新材料待ちとなった。
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混乱が生じ、みんな何が起きたのかを知ろうとした。GoogleがSlackを買収したのか? Slackが小さなスタートアップを買ったのか? IBMはSlackの顧客ではなかったのか? それは誰もわからない。
株取引の停止は、確かに重大な事件だ。各メディアはいっせいにSlackに注目した。突出した話題がないかぎり、上場企業はニュースにならない。決算報告が取引終了後に出てくるのは、そのためだ。
その後SlackはSECの提出文書を公表した。そこには、IBMは以前からの顧客だとある。つまりIBMは、今日新たな顧客になったのではない。またSlackの発表のどこにも、35万人の社員という言葉はない。
そして同社は自らの言葉で、市場の熱狂を鎮めようとした。
IBMは数年前からSlackにとって最大の顧客であり、同社におけるSlackの利用者も年々増えている。Slackは2020年1月31日に終わる会計年度と、その第4四半期の財務見通しを修正しない。
これで、一件見落着だ。
取引は再開したが、しかし今日起きたことは結局、何の意味もなかった。
Slackがやっと、時間外取引で浮上してきたときには、その日の稼ぎの約半分を返上した。Slack株は現在、時間外で24.56ドル(約2699円)だ。2月11日は約23ドル(約2527円)で始まり、27ドル(約2967円)台の半ばまで上がった。
そして今は、落ち着いている。
[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/02/11/2020-02-10-what-happened-to-slack-today/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Alex Wilhelm
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