カメラ最強「Galaxy S20」シリーズは全機種5G対応!

サムスン電子が2月11日に、米サンフランシスコで新製品発表イベントを開催。スマートフォンの最新モデル「Galaxy S20シリーズ」を発表しました。同時に、折り曲げられるディスプレイを搭載する「Galaxy Z Flip」も発表されました。

 

■「Galaxy S20」シリーズはハイエンド3兄弟

最新フラッグシップとして発表された「Galaxy S20」シリーズは3モデルが登場。画面サイズやカメラのスペックなどに差はありますが、いずれも5G対応のハイエンドモデルです。

▲左からGalaxy S20、Galaxy S20+、Galaxy S20 Ultra

▲3モデルは、それぞれディスプレイサイズが異なる
 

「Galaxy S20」は、6.2インチの有機ELディスプレイを搭載。64メガピクセルの望遠カメラを含むトリプルカメラを搭載しています。

▲最もコンパクトなGalaxy S20は、超広角(12メガピクセル/F2.2)+広角(12メガピクセル/F1.8)+望遠(64メガピクセル/F2.0)のトリプルカメラを搭載。横幅が69.1mmなので、片手でも扱いやすい

ひと回り大きい「Galaxy S20+」は、6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。Galaxy S20と同じ3眼カメラにTOFカメラ(深度計測用)を加えた、クアッドカメラを搭載しています。

▲Galaxy S20+は、超広角(12メガピクセル/F2.2)+広角(12メガピクセル/F1.8)+望遠(64メガピクセル/F2.0)+TOF(深度計測用)のクアッドカメラを搭載

最上位モデルの「Galaxy S20 Ultra」は、6.9インチの有機ELディスプレイを搭載。背面カメラは4眼で、メインカメラには108メガピクセルの高画素センサーが採用されています。

▲Galaxy S20+は、超広角(12メガピクセル/F2.2)+広角(108メガピクセル/F1.8)+望遠(48メガピクセル/F3.5)+TOF(深度計測用)のクアッドカメラを搭載。光学ズームとデジタルズームを組み合わせて、ほとんど画質が劣化しないハイブリッドブームは最大10倍。超解像技術を用いたデジタルズームは最大100倍で撮影できる

Galaxyは海外では、すでに5G対応モデルをリリースしていますが、Galaxy S20シリーズは全モデルが5Gに対応。日本でも今春から5Gの商用サービスが始まるので、いち早く5Gにつながるスマホとして発売されることが期待できそうです。

▲Galaxy S20シリーズは全3モデルが5Gに対応している

 

■動画撮影時にベストショットも残せる「シングルテイク」

Galaxy S20シリーズの最大の特徴はカメラです。実機にいち早く触れた筆者が気に入ったのが「シングルテイク」という新機能。縦向きで最長10秒の動画を撮ると、そこから抽出されたベストショットや、エフェクトが加えられたショートビデオなど、最大14の静止画と動画が自動生成されるんです。

「Instagram」の「ストーリーズ」に投稿する動画を撮りたいが、同時に写真も撮っておきたい。運動会で頑張る子供の姿を撮りたいが、動画で撮るべきか、写真で撮るべきかを迷う。そんなときに、迷うことなく、どちらも記録に残せるわけです。意図せずして、家族や友人に見せたくなるような写真や動画がレコメンドされることもあるはずです。

▲1回の撮影で、オリジナルを含めて最大14の静止画・動画が記録される「シングルテイク」

「シングルテイク」はアウトカメラで撮影する場合は、複数のカメラが使われて、シーン判別に基づいて、おすすめの写真や動画に自動的に編集される仕組みとのこと。ちなみに、インカメラでも利用できるので、ショートビデオを共有する「TikTok」との相性も良さそうです。

▲「シングルテイク」はフロントカメラでも楽しめる

 

■大は小を兼ねる!? 8Kと108メガピクセルのメリット

Galaxy S20シリーズのカメラには、もうひとつ大きなアドバンテージがあります。なんと最大30fpsの8Kビデオを撮影できるんです。

▲動画の撮影サイズは簡単に切り替えられる

8Kで撮った動画を、そのままの画質で再生するには8Kディスプレイが必要。ですが、Galaxy S20シリーズで撮った8Kビデオの出力を検証済みなのは、サムスン製のテレビのみとのこと。

▲発表会の会場では、Galaxy S20 Ultraで撮影した8Kビデオをテレビに出力するデモも見られた

たとえ8Kテレビを持っていなくても、8Kで撮れることにはメリットがあります。8Kビデオの撮影中に、8K画質の写真も撮れます。撮影時だけでなく、ビデオの再生時にも8K写真のキャプチャが可能。説明員いわく「8Kビデオのファイルサイズは1分あたり約300MB」とのことなので、ストレージ残量を気を付ける必要はありますが、「とりあえず動画を撮っておいて、後で写真に残したい場面をキャプチャ」といった使い方もできます。

▲8Kビデオの撮影中および再生中に、ワンタップで高画質キャプチャが可能

最上位モデルとなるGalaxy S20 Ultraのクアッドカメラは、メインカメラに108メガピクセルのセンサーを採用しています。これによって、拡大しても鮮明な画質が得られることはもちろん、48メガピクセルの望遠カメラとの組み合わせで、最大100倍のズーム撮影も実現しています。

▲ズーム倍率の切り替えは、倍率アイコンをタップ、またはピンチ操作で行える

▲108メガピクセルカメラで撮った写真を表示した状態

▲小さく写っている部分を拡大しても鮮明な画質で、左上のアイコンをタップすると高画質で切り出せる

ほかに、3モデル共通の特徴として、ディスプレイのリフレッシュレート(駆動速度)が従来比2倍の120Hzになっています。ゲームを楽しむ人には、より魅力を増したと言っていいでしょう。

バッテリー容量は
・S20 4000mAh
・S20+ 4500mAh
・S20 Ultra 5000mAh

いずれもIP68の防水・防塵に対応し、ワイヤレス充電にも対応しています。カラバリは、S20がCosmic Gray、Cloud Blue、Cloud Pinkの3色。S20+がCosmic Gray、Cloud Blue、Cosmic Blackの3色。そして、S20 UltraがCosmic GrayとCosmic Blackの2色。ただし、販売する国やキャリアによって異なるそうです。

▲コンパクトなGalaxy S20は、カジュアルな印象の「Cloud Blue」「Cloud Pink」も用意

▲米国では3月6日から発売予定で、価格はS20が999ドル(約11万円)、S20+が1199ドル(約13万2000円)、S20 Ultraが1399ドル(約15万1000円)

▲S20+をベースとする東京オリンピック記念モデルも発売予定

 

■折りたたみ新モデル「Galaxy Z Flip」は約15万円

発表会の冒頭でいきなり紹介されて、歓声が湧いたのが「Galaxy Z Flip」。昨年10月に日本でも発売されて大きな話題となった「Galaxy Fold」に続く、折りたたみスマホの第2弾です。

▲フォルダブルスマホの第2弾として、2月14日に発売される「Galaxy Z Flip」。ただし、5Gには非対応

「Galaxy Z Flip」は、折りたたみ時は手のひらに収まるほどのサイズですが、開くと約6.7インチの縦長スクリーンを搭載したスマホに。縦に開く仕様なので、ガラケーを使っていた世代には、斬新さの中に懐かしさを感じるかもしれません。

▲折りたたみ時は、手にすっぽり収まるほどコンパクト

▲開くと一般的な大画面スマホの印象。ディスプレイの上には、折り曲がる極薄ガラスが貼られている

角度を自由に止められるので、卓上に置いて撮影したり、ビデオ通話をしたりと、臨機応変に使えることが魅力。折りたたんだ状態でも、小さいカバーディスプレイで通知や現在時刻などを確認でき、セルフィーを撮ることもできます。

▲自由な角度で卓上に置けるので、撮影するときに重宝。インカメラは10メガピクセル

▲折り曲がる部分を背面から見た状態

▲アウトカメラは超広角(12メガピクセル)+広角(12メガピクセル)のデュアルカメラ。折りたたんだ状態でも自分撮りが可能

▲折りたたんでも厚さは約15.5mm。側面の電源ボタンが指紋センサーを兼ねる

「Galaxy Fold」は横開きスタイルで、閉じた時でもスマホとして使えて、開くと約7.3インチのスクリーンをタブレットのように使えるというコンセプトでした。同じ折りたためるスマホとは言え、「Galaxy Z Flip」と「Galaxy Fold」の使い勝手はかなり異なります。

なお、「Galaxy Z Flip」は5Gには対応していません。背面カメラも超広角(12メガピクセル)+広角(12メガピクセル)のデュアルカメラです。ハイエンド向けのCPUを搭載していますが、スペックは「Galaxy S20」シリーズより低めです。とはいえ、一歩先を行く先進性や人とは違う特別感を味わい人には見逃せないモデルとなるでしょう。

▲カラバリは、Mirror Black、Mirror Purple、Mirror Goldの3色で、価格は1380ドル(約15万1500円)。2月14日発売予定

▲人気ブランド・トム ブラウンとのコラボレーションモデルも発売予定

いずれのモデルも、日本での発売は未定(2020年2月11日現在)。ですが、日本で発売中の機種の後継モデルなので、発売を期待してもいいと思いますよ。

>> Galaxy

 

(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。


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