Tesla(テスラ)は2週間前にさらなる資金調達は行わないとしていたが、米国時間2月13日に公募増資で20億ドル(約2200億円)を調達してバランスシートの強化と一般的な事業目的にあてる計画を明らかにした。
同社のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏が最大1000万ドル(約11億円)ぶんを購入し、 Oracle(オラクル)の共同創業者でテスラの役員を務めるLarry Ellison(ラリー・エリソン)氏が最大100万ドル(約1億円)ぶんを購入する見込みだ。
Teslaはまた、引受幹事に最大3億ドル(約330億円)ぶんの追加普通株を購入する30日オプションを提供する。引受幹事がオプションを行使すると、同社は最大23億ドル(約2500億円)を調達することになる。
今回の増資発表は、先月あった四半期決算発表時のマスク氏、そしてCFOのZach Kirkhorn(ザック・カークホーン)氏の発言内容とは矛盾する。機関投資家が「最近の株価水準からしてなぜいま資金調達して生産を加速させないのか」と尋ねた。その際、マスク氏は同社が分別を持って資金を使っており、意図的に経費を抑制してもいないと述べた。
「我々は効率的に資金を使っていて、意図的に発展を制限していない」と1月29日に開かれた四半期決算発表でマスク氏は語った。「それにもまして我々は現金を生み出している。そうした意味で、この成長レベルで今後も現金を生み出すことができると見込まれ、資金調達するのは理にかなっていない」。カークホーン氏は「テスラが良い基礎を築き、成長を抑制していない」とマスク氏のコメントに付け加えた。
「我々は現在2つのプロダクトを抱えている。まさにいま立ち上げようとしている2つの車両で、それらを軌道に乗せるために年内は社の資源の多くをそれらに注ぐことになる」とカークホーン氏は語った。「また、来年に目を向けると、我々はさらにプロダクトや工場を立ち上る。なので我々は賢く資金を活用し、持続可能な方法で成長したい。我々はこの1年半ほど失敗でつまずいてはいない」。
しかしテスラの株価は1月29日の決算発表以来35%超上昇していて、利用しない手はないと思わせるほど魅力的だったのだろう。直近の株価上昇は、テスラの数々のプロジェクトにとって重要なものになるかもしれない。増資発表に先駆けて当局に提出した書類には、テスラの資本支出は今年、最大35億ドル(約3800億円)に達する可能性があるとある。
米国時間2月13日に掲示された同社のフォーム10-K(年次報告書)には「今後予想される我々のプロダクトの生産ペース、工場の建設・拡張、すでに発表された進行中の開発プロジェクト、バッテリー製造のためのパートナー活用という現在の戦略、そして他のインフラの増加などを考えたとき、2020年、そしてその後の会計年度2年間の平均年間資本支出は25億〜35億ドル(約2700〜3800億円)を予想している、と書かれている。
画像クレジット:Tesla
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(翻訳:Mizoguchi)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/02/15/2020-02-13-tesla-is-going-back-to-the-markets-to-raise-2-billion-through-stock-offering/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Kirsten Korosec
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