イラストを生成するクリエイティブAI「彩ちゃん」などを開発する株式会社ラディウス・ファイブは、アニメーションをAIを活用して高解像度化できるサービス「AnimeRefiner(アニメリファイナー)」の提供を開始した。
低コスト・時短で4K・8K
近年、4Kテレビが普及し、4Kコンテンツのニーズが高まってきた。しかし、4Kコンテンツ制作には、撮影・制作機器などを4K対応するための莫大な投資が必要なため、動画配信サービスにおいては4Kコンテンツは明らかに不足している。
特にアニメーションの4K制作では、現在主流のフルHD(1920×1080px)の4倍サイズ(3840×2160px)での制作が必要。つまり、描くサイズが4倍となるため、制作コストや工数の圧迫は避けられないという。また、過去のアニメ作品を4K品質にリマスターする場合も、膨大な予算と時間を必要とするようだ。
このたび同社が開発した「AnimeRefiner」は、これらの課題をAIを用いることで解決する。HDサイズのアニメなら4Kサイズ以上に、フルHDのアニメなら8Kサイズにまで変換が可能なのだ。これにより、4K・8Kサイズのコンテンツ制作にかかる制作現場の負担を低減できる。また、過去のアニメ作品も、4Kテレビ用に高解像度化可能とのことだ。
段違いの美しさを無料で実感
同サービスは、写真やイラストなどの画像を美しく高解像度化するAI「Photo Refiner」で培った独自のAIモデルにより、アニメを縦横4倍のサイズに高解像度化できるのが強みである。低解像度な動画と高解像度な動画の特徴を大量に学習したAIにより、従来よりも格段に美しい高解像度のアニメ映像を作り出すのだ。
同サービスの良さをより多くの人に実感してもらうべく、先着10作品限定で「AnimeRefiner」無料体験キャンペーンを実施。高解像度化を希望するコンテンツホルダーを対象として、2020年2月19日~2020年3月31日の期間で作品を募集するとのことだ。
「人がクリエイティブになれる世界を創る」というビジョンを掲げる同社は、2019年2月にクリエイティブ作業の効率化を図るAIツールを提供するプラットフォーム「cre8tiveAI」の提供を開始。その後、「Photo Refiner」「彩ちゃん」をリリースし、今回のサービスリリースに至った。同社のサービスがクリエイティブの現場で活躍することを期待したい。
- Original:https://techable.jp/archives/117589
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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