Apple Watchで脳卒中リスクを減らす治験を米国で開始

apple watch 心電図
 
Appleがヘルスケア関連製品大手Johnson & Johnsonと提携し、Apple Watch心電図アプリと、iPhoneのHeartline Studyアプリを組み合わせて、脳卒中リスクを減らす可能性を確認するための治験が米国で開始されました。

65歳以上を対象に患者登録を開始

Johnson & Johnsonは2020年2月25日、「Apple Watchの心電図アプリとiPhoneのHeartlin Studyアプリを組み合わせて使用することで、脳卒中リスクを減らせる可能性」を検証する治験の、参加者登録開始を発表しました。この治験は、米国在住の65歳以上を対象にした参加希望者を対象に行われます。
 
Apple WatchはSeries 4以降のモデルで心電図測定機能が追加されで、心房細動の疑いのある心拍異常が検出された場合に通知を受け取ることができます。心電図アプリには、心拍に心房細動(不整脈の危険な症状)の兆候が見られるのか、洞調律(心拍の正常なパターン)であるのかが提示されます(ただし現時点ではどちらの機能も日本では利用不可)。
 
共同研究の開始は2019年1月に報道されており、今回正式に治験に移行するものです。

Apple WatchとiPhoneのアプリの組み合わせで脳卒中を予防

今回の治験は”Heartlineスタディ”と名付けられました。治験実行委員会の共同会長をつとめるハーバード大学医学部のマイケル・ギブソン教授は「AppleとJohnson & JohnsonによるHeartlineスタディによって、テクノロジーが健康状態の改善に大きく寄与出来る可能性を確認します」とコメントしました。
 
Appleの健康戦略部門の責任者であるミョン・チャ氏は「この治験によって、Appleのテクノロジーが脳卒中のリスクを減らすだけではなく、健康状態の改善に有用であることを確認したい」と述べています。
 
治験は、iPhoneのHeartline Studyアプリのみを使用する治験登録者と、それに加えてApple Watchを装着して心電図アプリも併用する治験登録者との、2群に分けた対照試験にて行われます。
 
参加者のデータは今後2年間にわたり収集され、その後1年をかけたデータ分析が行われます。Apple Watchによる心房細動の早期発見に続き、脳卒中リスクの低減にも有用であることが確認されることに期待が集まっています。
 
 
Source:9to5Mac, Johnson & Johnson
(FT729)


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA