「サーフィン攻撃(SurfingAttack)」と名付けられた、耳に聞こえない超音波を使ってスマートフォンのデジタルアシスタントを起動し、指示を与える手法がセキュリティ研究者たちによって発表されました。
机に超音波を流して表面上のデバイスを攻撃
「サーフィン攻撃」は、机などの表面越しに超音波を伝わせることで、その上に置かれたスマートフォンのデジタルアシスタントをハイジャックするという手法です。
超音波を発生させるのに必要なのは5ドル(約530円)の圧電トランスジューサのみとのことで、机の裏に取り付けて表面上に置かれたデバイスの攻撃が可能となります。
研究チームは、超音波を使ってボイスアシスタントを起動し、発信、写真撮影、2段階認証のパスコードを含むメッセージの読み上げなどに成功したとされています。
最初にアシスタントを起動したとき、デバイスの音量を下げることで、攻撃が気付かれにくくなる、とも発表された科学論文に記されています。
17種のデバイスのうちほとんどに脆弱性が確認
サーフィン攻撃は、全部で17種のデバイスで実験が行われ、そのうちほとんどの端末で有効であったことがわかっています。AppleのiPhone、GoogleのPixel、SamsungのGalaxy端末がサーフィン攻撃に対して脆弱であることが判明しました。なお、どのiPhoneモデルが使用されたかは明かされていません。
ボイスアシスタントは、Siri、Googleアシスタント、Bixbyのすべてが攻撃に対して脆弱性を示したことがわかっていますが、Huawei Mate 9とSamsung Galaxy Note10+だけは攻撃を回避しました。研究者たちによれば、これはデバイスの材質の音響特性が関係しているとのことで、テーブルクロスを介したときも攻撃の効果が弱まったことが明らかになっています。
サーフィン攻撃は、多くの音声コントロールデバイスに使用されるMEMSマイクの非線形性を利用したものであるとのことです。
なお、サーフィン攻撃は、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーには通用しなかったと論文に記載されています。
Source:SurfingAttack via AppleInsider
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-277053/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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