仮想現実も現実世界に合わせてビジネス縮小

触覚フィードバックスーツを身にまといコンピューターを顔につなぐことほど、社会的な距離を感じられるものはないと思える今日このごろだが、位置情報ベースの仮想現実(VR)のスタートアップも、その他のエンターテインメントビジネス同様、事業縮小を余儀なくされている。

こうした動きは、映画館をはじめとする人の多く集まる場所の閉鎖が始まってすぐに起きた。ディズニーが支援するVRのスタートアップであるThe Voidは、米国時間3月16日に北米の全店舗を閉鎖すると発表した。ロサンゼルスのTwo Bit Circusも閉店した。COVID-19のためだ。Dreamscape Immersiveもロサンゼルス、ダラス、コロンバス、およびドバイのVRエンターテイメント・センターを一時的にすべて閉店したと発表している。

「私たちには仮想現実を世界のみんなと共有する楽しみがある一方で、現実世界で起きていることも無視できない」とDreamscape Immersiveのウェブサイトに書かれている。

米国本土にある位置情報ベースのVRスタートアップがすべて、営業停止しているわけではない。A16zが支援するSandbox VRは、ロサンゼルスとサンフランシスコ(これらの市ではほとんどのエンターテインメント施設の閉鎖を義務付けている)の施設を一時的に休業したが、米国のその他の地域ではウェブサイトでの予約受付を続けている。TechCrunchは同社に連絡を取り詳細を確認している。

全米の地方自治体が不要不急のビジネスの一時閉鎖を推奨していることから、広範囲にわたる営業停止は驚きではなく、中でもエンターテインメントビジネスは真っ先に影響を受けている。AMCとRegalは3月16日に、米国の全劇場を一時閉鎖すると発表した。

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位置情報ベースVRのスタートアップ各社は、ここ1年厳しい状況に直面している仮想現実業界の中で、耐久力の高い企業だ。Sandbox VRは8200万ドル(約87億8800万円)以上の資金を投資家から集め、Dreamscape Immersiveは3600万ドル(約38億5800万円)、The Voidは2000万ドル(約21億4300万円)をそれぞれ調達している。

これらのスタートアップのほとんどが、ゲームコンテンツを開発あるいはライセンスして、ユーザーが予約してタイトルを試す環境を提供している。彼らの成功は、大々的に売り出されながら当初の期待を大きく裏切る結果になった消費者向けVRヘッドセットとは無関係でいたことも大きな理由だろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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