オムロン株式会社のグループ会社でもあるオムロン ソーシアルソリューションズ株式会社は、近畿大学とともに高齢ドライバーの運転技能向上を促すリアルタイム運転技能診断システムを開発した。
・車両のセンサーやカメラから情報を取得
今回開発されたリアルタイム運転技能診断システムは、すでに同社が発表していたドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte®(ドライブカルテ)」 を活用したもの。
「DriveKarte」は、車両に取り付け、車両の走行状態とドライバーの運転集中度の両面から安全運転をサポートするサービスで、ドライバーの安全運転を管理する立場にある社有車を有する企業や、物流・公共交通などの事業者向けに、2019年6月末より提供を開始している。
今回開発されたの診断システムでは、車両に取り付けた「DriveKarte」のカメラやセンサーから出力されるドライバー画像や、位置情報、加速度などの情報を組合せて、自動で運転技能評価を行い、運転中のドライバーに対してリアルタイムに音声で危険運転を通知することを可能にした。
同システムを教習所での実車指導中に使用することで、ドライバーが危険運転に気づくことで安全運転技能の向上を実現。また、教官の指導を補助することにより教官の負荷低減にも貢献できるという。
・高齢者ドライバー問題の解決にも
社会の高齢化に伴い、高齢ドライバーの交通事故防止対策は喫緊の課題となっているが、同システムは70歳以上の高齢ドライバー向けに実施される実車指導での活用が期待されている。すでに実施された実験によって、機械による運転中のリアルタイムでの運転評価や通知が、高齢ドライバーの運転技能向上の指導に有効であることが確認されており、人による指導に加えて機械の判定による指導を行うことで、高齢ドライバーへの指導力の向上が期待できるという。
同社はサービスの実証実験を開始し、自動車教習所などの高齢ドライバー教育を必要としている事業者向けに、2020年度内に提供開始することも発表している。
- Original:https://techable.jp/archives/119886
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kawaguchiasuka
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