Appleは、新型コロナウイルスによる世界的なスマホの需要の落ち込みと、生産スケジュールへの影響を考慮し、5G対応のiPhone12の発売時期を当初の予定よりも数カ月先延ばしにする可能性がある、とNikkei Asian Reviewが伝えています。
発売時期の延期は新型コロナの状況次第
「サプライチェーンへの圧迫を抜きにしても、スマホ買い替え意欲が冷え込んでいるため、消費者の5G対応iPhoneへの反応がいまいちになる可能性がある」との意見がApple内で出たとNikkeiの情報筋は述べています。
「最初の5G対応iPhoneはヒット商品になる必要がある」
Appleは、米国とヨーロッパの2大市場の新型コロナウイルスのアウトブレイクの状況をつぶさに確認し、発売時期をずらすべきかどうかを検討しているとされています。
米国では、3月26日現在新型コロナウイルスの感染者は7万人近くに上っており、死者数は1,000人を超えています。
Nikkeiの情報筋の1人によれば、Appleは遅くても最終決定を5月ごろには下すとのことです。
5G対応iPhoneの生産自体はそこまで遅れていない?
5G対応iPhoneの開発は、従業員の特定の国や地域への出張制限により、遅れが生じている、とAppleのスケジュールに詳しい人物は述べています。Appleは3月初旬に、より完成品に近い試作品をサプライヤーと開発する予定でしたが、実地でのテストを必要とするため、今月末まで延期となりました。米国でのパンデミックの状況が悪化すれば、スケジュールの再調整が行われる可能性もあります。
サプライヤーはAppleから生産タイムラインの変更通知を受けておらず、新型コロナウイルスの影響による遅れを取り返すよう指示されているとのことです。
「議論はまだ初期段階にあり、今年秋の発売が実現する可能性もある。だが、最悪の場合は5G対応iPhoneの登場が2021年まで延期されることもあり得る」
部品生産を遅らせるよう指示を受けたサプライヤーも
Appleから部品の量産を2カ月〜3カ月遅らせるよう指示を受けたというというサプライヤーも中には存在する、とNikkeiは続けています。
「当社は新製品の発売に間に合わせるため、部品の量産を8月末までに行って欲しいという指示をAppleから受けた。ここ数年間、6月ごろに量産を開始するというのが通例となっている」
「Appleから量産を遅らせるよう指示があったのは最近のことで、デバイスの生産が数カ月遅れていることを示唆しているのではないか」
Appleは世界中にサプライヤーを抱えており、米国、ヨーロッパ、日本、韓国、中国が主な製造拠点となっています。
Appleのような巨大テック企業が重要な新製品の発売計画を変更すれば、サプライヤーに多大な影響が生じます。
「今年の終わりまでにすべてが徐々に通常状態に戻れば良いと考えているが、今のところ世界経済は大きな打撃を受けるという見方が強い」と、IDCのアナリスト、ジョーイ・イェン氏は消極的なコメントを残しています。
Source:Nikkei Asian Review
Photo:DBS DESIGNING/YouTube
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-280473/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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