現在が困難極まりない状況であることは言うまでもない。まだ把握しきれていない新型コロナウイルスの突然の大規模な流行により、世界中の誰もが何らかの変化を余儀なくされている。
戸惑いや困惑は誰も同じだが、こんな時こそ新たなスキルや長年抱いている興味、はたまた頭脳を一切使わない気楽なエンターテイメントに没頭することで、気持ちがリフレッシュされ、日々の生活が満たされるかもしれない。自宅でできるワークアウトや癒しのバーチャル農業シミュレーター、弊社スタッフメンバーのペットを描くCatherineの驚くほどにハイクオリティな絵など、我々が熱中している数々のエンターテイメントを紹介する。
Natasha Mascarenhas(レポーター)
Bon AppétitのYouTubeビデオ
革新的なコンセプトとは言えないものの、Bon AppétitのYouTubeビデオは仕事後の気分を落ち着かせるのに最適。昔ながらの伝統料理に再度挑戦する気にさせてくれる、同社のインド系アメリカ人シェフPriya Krishnaのコンテンツは特におすすめしたい。ニュージャージーが好きならBradのビデオを。グルメシェフがHot Pockets(アメリカで人気の冷凍食品)などのニッチな食品を再現するビデオなら、Claireのコンテンツがおすすめだ。
Overcooked
ビデオゲームは好きではないけど、ハンバーガーの焼き方に関してルームメイトと真剣に語り合えるタイプならこのゲームを試してほしい。シェフになりきり、他のユーザーとレシピを完成させることが目的。思い通りに進まないと思わず燃えてしまう。
Catherine Shu(ライター)
ProcreateアプリとApple Pencil
さまざあな画法を用いたスケッチが好きなのでデジタルアートに関しては半信半疑だったけど、ProcreateとApple Pencil(iPad Air上で使用)の組み合わせは意外にも優良。フリーハンドのスケッチと写真のトレーシング技術を組み合わせて独自の塗り絵を制作している。スケッチ入りの日記や友達のペットのポートレートを描くのが楽しみで、これはTechCrunchのハードウェアエディターであるBrianが飼っているウサギのルーシー。
日記を書く
または、本物のペンと紙を使ったスケッチはいかが?iPadを持っていなかったり、絵を描くことに興味がなければ日記がおすすめ。とても困惑させられることが多く、事態はエスカレートし続けている今日この頃。私の住む台湾でCOVID-19はすでに数ヶ月もの間、日々の生活に多大な影響を与え続けている。毎日起きたことや週ごとの感情を事細かく覚えておくことはとても難しく、たとえ数行でも日記に記録することでぼやけてきた日々の輪郭を縁取ることができる。
Brian Heater(ハードウェアエディター)
High Weirdness: Drugs, Esoterica, and Visionary Experience in the Seventies
70年代のサイケデリックなサブカルチャーの発展における、フィリップ・K・ディック、テレンス・マッケナ、ロバート・アントン・ウィルソンの役割を紐解いた分厚い参考書のような本。内容重め。
On cinema
Tim HeideckerとGregg TurkingtonによるOn Cinemaverseは、めくるめく知識の宝庫。ポッドキャストやシリーズ、映画、別シリーズ(Dekker)、数時間におよぶ模擬裁判の他、オスカースペシャルのライブストリーム7本など、すべてめちゃくちゃ面白い。
ケトルベル
埃をかぶったケトルベルを取り出してきた。これと朝のヨガ(Natasha Lomasの記事を参照)が、最近の自分にとっての運動のすべてと言えるだろう。ただの鉄玉と侮るなかれ。これ1つで驚くほど多くのワークアウトをこなすことができる。
「The Earth Is Not a Cold Dead Place」 Explosions in the Sky
はっきりとした理由はないが、ここアメリカでの事態が酷くなって以来、自分はほぼインストルメンタル系の音楽しか聴くことができなくなっている。セロニアス・モンクやビル・エヴァンスなどのジャズピアノ、ジョン・フェイヒー、ジム・オルーク、カーキ・キングなどのギタリスト、CANやBorisなどのノイズ系が最近のプレイリストをしめている。だがポストロックバンドは別物だ。ゴッドスピード・ユー!ブラック・エンペラーやモグワイ、真のクラシックExplosions in the Skyは自分にとって揺るぎないロックンロールと言える。
Devin Coldeway(ライター)
リングフィット アドベンチャー
仕事後の毎日のエクササイズに役立つ、リング型のコントローラーを搭載したSwitchのフィットネスゲーム。ジムに通えない今となっては便利このうえない。
Stardew Valley
真剣なゲームに興味のない友達とプレイするなら、平和な農業ゲームがおすすめだ。Discordをダウンロードするだけで農業体験を楽しめる。皆が同じプラットフォームにいることを確認するのを忘れずに。
Generative.fm
在宅勤務未経験者は大抵、仕事中にも耳障りにならないアンビエント音楽の大量なコレクションを持っていないだろう。このサイトを使えば、耳に心地よく作業の邪魔にならないストリームをエンドレスに聴くことができる。
時代劇モノの韓流&華流ドラマ
アメリカのテレビドラマやシットコムの再放送に飽き飽きしているなら、韓国や中国の素晴らしい時代劇ドラマを見てほしい。『琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~』や『ミスターサンシャイン』など、見慣れたドラマとは一味違う作品が多く揃っている。
Darrell Etherington(サイエンスエディター)
RimWorld
資源を収集し発展させていく壮大で愉快なシミュレーションゲーム。PCとMacのどちらでも使うことができ、非常に簡単なシステムのみを要する。最近の拡張でさらに面白くなっている。
Zooniverse
持て余している時間を活用して、Zooniverseで進行中の科学研究にクラウドソーシングとして貢献するのはどうだろう。ラボでの結果を検証したり、アライグマを探したり。興味深いさまざまな研究に、すべて自宅から簡単に参加することができる。
Hello from the Magic Tavern
シカゴ出身のごく一般の男が、J・R・R・トールキン作品の世界観のようなファンタジーの世界を彷徨うという内容のロングランのポッドキャスト。すべて即興の現場からのストーリーテリングで、豊富なアーカイブが揃っている
Josh Constine(エディターアットラージ)
カウボーイビバップ
アニメに興味を持ったことはあるが、子供っぽく馬鹿げていると感じているなら、1997年のアニメシリーズ『カウボーイビバップ』を試してほしい。地球を崩壊させかけた事故後の近未来の宇宙を舞台に、賞金稼ぎらの葛藤と活躍を描いたものだ。ノワール調の美しいイラストとスタイリッシュなファッション、スリル満点のアクションにサスペンスに満ちたロマンスなどが、ヒップなジャズのサウンドトラックと共に繰り広げられる。2シーズン分をまとめてビンジウォッチ(イッキ見)するのも良いが、ほとんどのエピソードは一話完結的な内容のためちょっとしたエンターテイメント補給に最適だ。
Overwatch
反射神経と経験が物を言うほとんどの一人称シューティングゲームでは、長くプレイしているゲーマー達にひるみ、負かされるのが日常だ。『Overwatch』は違う。皆が似たような武器やスキルを持つのではなく、この6対6の戦いでは、ユニークな攻撃やシールド、ヒーリング能力などを持つ21種類のキャラクターから1つを選ぶことができる。2丁の武器を操る不気味な暗殺者や巨大なハンマーを持つバイキングの騎士、チームメイトを復活させることができる天使のような医者など多岐にわたる。個々の努力よりもチームのキャラクターの相互作用の方が重要と言えるこのゲームは、自宅待機で孤独を感じている人々に最適だ。
Greg Kumparak(エディター)
Apex Legends
バトルロワイヤルゲームのコンセプトは好きだけど『フォートナイト』の構築的側面には興味がないと言う場合、『Apex Legends』をチェックしてほしい。それぞれ独自の長所と能力を持つ12人の「レジェンド」の中から1人を選択し、他の2人のプレイヤーとチームを組んで最後まで生き残るのが目的だ。ほとんどのバトルロワイヤルゲームがそうであるように、「あと1ゲームだけ」と言っているうちに8時間連続でプレイしていたという事になるのがこのゲーム。Windows、Xbox One、PS4で使え、何と言っても無料!!なのが魅力だ。
Ask the StoryBots
子供がいる環境での在宅勤務中、皆の平静を保つために一役買うのがテレビタイムだ。『Daniel Tiger』にも我慢できなくなってきたなら、『Ask the StoryBots』が活躍してくれる。星はどこから来るの?耳はどうやって音を聞くの?などの子供の質問に対し、StoryBotsがその答えを探しに行くというものだ。JibJab(その昔まだインターネット上の爆発的流行が日常ではなかった頃に起きた爆発的流行)を手掛けた兄弟デュオが制作し、Netflixに買収されたこの作品は、誰もが息抜きを必要としている時にぴったりの存在だ。正直に言うと、自分も同作品から学んだ知識がいくつかある。メロコアバンド、ナーフ・ハーダーの才能溢れるソングライター、Parry Grippがこの番組の多くの音楽を手掛けているのも嬉しい。曲が頭から離れないという問題は起こるが、『Baby Shark』の曲が離れないよりはましだろう。
MasterClass
最高クラスの「遠距離学習」と言えば。ステフィン・カリーやプラットフォームに現れるその他のゲスト講師群を見て、ここでの教育に文句を言う者はいないだろう。
Lucas Matney(ライター)
あつまれ どうぶつの森
金曜のどうぶつの森リリースに向けて私の期待は大いに高まっていたが、サンフランシスコで州政府による自宅待機命令が出た後、私はたぬきちへ返済すべき厳しい住宅ローンが緩和されることを待ち望んでいる。過去のバージョンとどう異なるのかほとんど予測できないが、前回のリリースから8年ぶりの新作にただならぬ期待を寄せている。
Natasha Lomas(シニアライター)
YouTubeのフィットネスコミュニティはロックダウンの期間中、我々の正気と健康を保つために不可欠なものになるだろう。専門的なトレーニングにしても、一般的なレベルのフィットネスを実行するにしてもだ。私が1つだけチャンネルを選ぶとすれば『Yoga with Kassandra』になる。ヴィンヤサヨガと陰ヨガのクラスのミックスで、中には数時間に及ぶものもある。さまざまなレベルと興味に応えてくれるこのチャンネル。上級者向けクラスでは最小限の指示しか出されないため、ヨガムードで周囲を占領したくないリビングルームをシェアしている人には最適だ。ナマステ。
Matt Burns(マネージングエディター
ガンダムのプラモデル
私はガンダムを観たことも読んだこともなく、このロボットに関する知識を全く持っていない。それでもこれを組み立てるのは最高に面白い。何が良いって糊が一切必要ないのだ。すべてのパーツは心地良く折りちぎれるし、必要なのはニッパーのみ。数時間もすれば、どうだ、巨大な銃を持ったロボットが完成する。さらに複雑化することも可能だ。奥行きを出すために極細のペンで各パネルを縁取るビルダーや、ダメージ加工や戦闘による傷を施すビルダーもいる。私は数パネルに着色をした。ルールなんてないのだ。
Anthony Ha(シニアライター)
スター・トレック:ピカード
CBS All Access(米国外ではAmazon Prime Video)が配信する『スター・トレック』スピンオフの新シリーズの出だし数エピソードでは「次世代」の時代以降のどんよりとした未来を彷徨い、面白みに欠ける。だがペースは早まり、この闇こそが明るい未来を勝ち取るために必要な試練であり、我々には思いやり、好奇心、楽観主義が常に必要なんだと感じさせてくれるのである。
公園
外出に関するルールは地域によって異なるが、安全な距離を保った上での散歩や運動は多くの人々にとって重要だ。ここニューヨークではバーやレストラン、映画館などは閉まっているものの、多くの住民が緑あふれる公園に癒しを求めにきているようだ。(他人と1.8メートル以上の距離をとるのを忘れずに!)
Ingrid Lunden(エディター)
Pandemic(とその他のボードゲーム)
コロナウイルスの悲劇を嘆くのはおしまい!パソコンの画面を離れてグループで楽しめる『Pandemic』ゲームは、世界中を研究所で埋め尽くすことが目的だ。ここから学べる素晴らしい教訓は単独の「勝者」はいないという事。治療法を発見するという目標を達成するため必要なのは皆との協力なのだ。私の家族が好きなその他ボードゲームは『Catan』『Ticket to Ride』『Perudo』など。
Kirsten Korosec(シニアレポーター兼エディター)
縄跳び
ドアに掛かっていた縄跳びを見てこれ使えるかもと思ったが吉日、縄跳びの楽しさを再発見した。イライラした時や長時間座りっぱなしの時、数分跳ぶことにしている。
整理整頓!
混乱した世の中で、私にとって整理整頓や掃除が役立っている。縄跳びを見つけたのもそのおかげ。
写真日記
Pixel 3のカメラを使いこなすため、今まで気にもしていなかった機能を掘り下げて学んでいる。自分の周囲にある物を被写体に、マクロ撮影や芸術的な写真(私の目には)を撮り続けている。猫の写真が大量にあるのは言うまでもない。毎日の写真が自分のムードを反映しているように見えるのが面白い。
Taylor Hatmaker(ライター)
ポケットモンスター ソード・シールド
世界は混乱に陥っているが、最新のポケモンゲームにはリラックス効果とこれまで通りの安定感がある。それに、バーチャルな動物を捕まえて小さな球形の檻に閉じ込める作業をすることで、隔離された現在の状況もそんなに悪くないんじゃないかと思えるから不思議。
Duolingo/Memrise
何も学んでいないような気がすると居ても立っても居られなくなる私にとって、言語アプリは最適なツールだ。初心者向けの日本語を学んだことがあるので、アプリでその記憶を取り戻そうとしている。幸いにも、隔離期間が終わるまでに暗記しなければいけない事はたっぷりあるようだ。
フォートナイト
予想に反して、ゲーマーでなかった妻を『フォートナイト』にハマらせることができたので、どうしても頭のスイッチを切り替えることができない時にプレイする事にしている。『どうぶつの森』シリーズや『Stardew Valley』のようなリラックスしたゲームとは全く異なる同ゲームだが、時間を忘れてのめり込みたい時には最適だ。新シーズンにはかなりマッチョな三毛猫、Meowsclesが登場する事も述べておきたい。
電子書籍の料理本
電子書籍を購入して、理想の自分像が身に付けているべきスキルを習得するには最適なタイミングだ。私の場合は和食とタイ料理の基本を学ぶ事。これでもう外食する必要はなくなるだろう。最近は毎日料理をしているし、料理はこの状況下で正気を保つのに大いに役立っている。何かを作って、その一皿の素敵な写真を撮るのにたっぷりと無駄に時間を割く。ミシュランの星を獲得するわけではないが、達成感はこの上ない。もし失敗しても、パンケーキを作ったり気がすむまで作り直せばいいことだ。
[原文へ]
(翻訳:Dragonfly)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/03/29/2020-03-19-covid-19-how-to-stay-entertained-stuck-at-home/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Brian Heater,Taylor Hatmaker
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