GM(ゼネラル・モーターズ)は3月31日、需給が逼迫している医療用フェイスマスクの生産についての詳細を発表した。同社のプレスリリースによると、実際にマスク生産にこぎつけるまでに7日もかからない。同社は発表の中で、4月8日にマスク2万枚の納入を予定し、その後生産ラインが本格稼働すれば1日に5万枚生産できることを明らかにしている。
これらのマスクは現場で働くヘルスケアスタッフが、患者の咳やくしゃみで拡散する飛沫に含まれるウイルスから身を守るのに使われる、必須の個人用保護具(PPE)だ。
GMはマスク生産ラインを1週間で整えるためにグローバルのパートナーに協力を求めた。材料はGMの既存のサプライチェーンから確保し、生産設備はミシガン州ホランドのJR Automationと、同じくミシガン州オーバーンヒルズのEsys Automationから入手した。プレスリリースにある通り、ISOクラス8に相当するクリーンルームも同社のウォレン製造プラントに設置した。GMとUAW(全米自動車労働組合)はこの新しい組立ラインを動かすボランティア数十人を募ることにしている。
「我々が最初に声をかけたのはファブリックの車両部品を扱ったことがある人だった」とGMプラントディレクターでグローバルの生産前オペレーションを担当するKarsten Garbe(カーステン・ガルべ)氏は述べた。「数日のうちに、GMのシートベルトやインテリアトリムの専門家らはフェイスマスク生産の専門家になる」
このチームがフェイスマスク生産ラインに従事する間、他のGM従業員は人工呼吸器の製造に取り組む。3月27日にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領はGMに人工呼吸器の製造と国との契約の優先を命じる大統領令に署名した。この数時間前にはGMは新型コロナウイルス(COVID-19)に苦しむ患者が必要とする重要な医療備品を製造する計画を発表していた。
新型コロナ対応に関しては、他の車メーカーも取り組んでいる。Ford(フォード)とGEヘルスケアは人工呼吸器デザインをAiron Corpからライセンス取得し、ミシガンの工場で7月までに最大5万台を製造する計画だ。これはCOVID-19患者の治療に使われる重要な医療機器を提供するための取り組みだ。この提携のもとで、フォードはAiron人工呼吸器を4月末までに1500台、5月末までに1万2000台、7月までに5万台製造する見込みだと話している。
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(翻訳:Mizoguchi)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/04/01/2020-03-31-general-motors-spins-up-global-supply-chain-to-make-50000-face-masks-a-day/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Matt Burns
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