2020年第1四半期(1月〜3月)における世界パソコン出荷台数は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で在宅勤務需要が高まったものの、中国で多くの工場が閉鎖されたことで、前年同期比で8%のマイナス成長となりました。主要メーカーの中で、Appleは特に大きな影響を受けています。
世界の出荷台数は前年同期比7%減少
調査会社Canalysが発表した2020年第1四半期の世界パソコン出荷台数は約5,368万台で、前年同期の5,835万台から8%減少しました。集計対象は、ノートブック、デスクトップ、ワークステーションです。
Canalysは出荷台数の減少について、新型コロナウイルス対策で突然の在宅勤務や自宅学習が必要となり需要が急速に高まった反面、中国で旧正月明けの工場閉鎖による生産能力減少とIntelのプロセッサ供給不足が原因で、2020年第1四半期を通じてパソコンが供給不足になったためと分析しています。
Appleの出荷台数、前年同期比21%もの減少
出荷台数をメーカー別に見ると、出荷台数トップ5の顔ぶれは変わっていないものの、Lenovoがシェア23.9%を獲得し、HPから首位の座を奪っています。
上位5社のうち、Dell以外の4社は出荷台数が前年同期比で減少しています。
なかでも、Appleの出荷台数は約322万台で、前年同期の約407万台から21%もの減少を記録しました。今期のシェアは6.0%で、前年同期の7.0%から減少しています。
世界的な景気後退でPC業界には厳しい予測
Canalysのアナリスト、イシャン・ダット氏は、2020年第2四半期(4月〜6月)の見通しについて、中国の生産能力が回復し供給不足は緩和するものの、第1四半期に発生したような需要の継続は見込めない、と予測しています。
ダット氏は、在宅勤務のため従業員の自宅に設備が整ったことでオフィス設備に投資する企業は少数だろう、とも述べています。
さらに、世界的な景気後退が始まり企業倒産や失業者が増加すれば、政府、企業ともに設備投資を絞り込むことが想定され、パソコンメーカー各社は向こう3カ月〜6カ月間はサプライチェーンの管理や生産計画の調整に苦労することになるだろう、との見通しを語っています。
Source:Canalys
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-282655/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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