アプリやモバイルなどの市場調査を行うApp Annieによると、マッチングアプリ市場は2012年以降、17億以上のダウンロード数を突破し、マッチングアプリの消費支出は2019年には約2400億円に達したという。
そんな多くの人に出会いを与えるマッチングアプリにも、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響が及んでいる。
株式会社エウレカ運営の「Pairs」は、アプリ内でビデオ通話ができる「ビデオデート」機能を追加。ほかにも、国内では株式会社マッチングエージェント運営の「タップル誕生」、米国では「Tinder」などが同ウイルスへの対策を講じた。
アプリ内完結の「ビデオデート」
「Pairs」は、日本における非ゲーム消費支出ランキング5位の国内最大級のマッチングサービスである。同アプリにおいて4月下旬より、マッチングした相手とオンラインビデオ通話が楽しめる新機能「ビデオデート」β版が追加される予定だ。
同機能はもともと追加予定ではあったが、昨今の社会的背景から顧客提供価値を優先した結果、予定を前倒しして追加されることになったようだ。
「ビデオデート」を活用すれば、周囲の環境を気にせず2人だけの会話を楽しめ、メッセージでのやり取りよりも密なコミュニケーションが取れるという。アプリ内で完結する通話機能のため、外部サービスへの登録や個人的な連絡先の交換が不要となるのも特徴だ。
ちなみに、Pairs会員なら誰でも追加料金なしで利用できるとのこと。
マッチングアプリに見られる変化
「Pairs」と同じような施策はほかのアプリでも見られる。マッチングアプリの世界消費支出ランキングに日本のパブリッシャーで唯一ランクイン(9位)した「タップル誕生」は、2020年4月1日より実際には外出しない「オンラインデート」を推奨するおでかけプランを公開。これは、アプリ内でマッチングした相手と各種SNSを活用したビデオチャットでのデートを促すプランだ。
また、米国のInterActiveCorp(IAC)運営の世界最大級のマッチングアプリ「Tinder」では、設定した場所の近くにいるユーザーとの会話を楽しめる有料機能「パスポート」を2020年4月30日まで無料で提供している。
「タップル誕生」を運営する株式会社マッチングエージェントは、ユーザー男女985名を対象にオンラインでのデートについての意識調査を実施(期間 2020年03月27日~2020年03月30日)。
「オンラインデート」の印象として、「恋愛に発展しづらそう」が36.9%、「デート向きではないと思う」が20.5%とネガティブな回答が上位を占める一方で、「わざわざ外出しなくてもいいので便利だと思う」12.5%、「遠距離のお相手ともデートができて便利だと思う」10.7%、「食事代などが掛からないので節約になると思う」10.4%というポジティブな回答も一定数あったようだ。
始まったばかりのオンラインデートに違和感をもつ人が多いようだが、昨今の状況を鑑みると、今後徐々に浸透していくかもしれない。
- Original:https://techable.jp/archives/121842
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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