新型コロナウイルス感染拡大に伴い、リモートワークが推奨されているが、株式会社東京商工リサーチ(TSR)の2020年3月27日~4月5日のアンケート調査によると、リモートワーク率は大企業で48.0%、中小企業では20.9%にとどまっているという。
つまり、同ウイルス感染拡大の状況下にあっても、出勤・出社が必要な人は多いということだ。そこで、タクシー相乗りアプリ「nearMe.」を運営する株式会社NearMeは、少人数制の通勤専用シャトル運行に向け、これを活用したいという企業・団体の募集を開始した。
ドアツードアで出勤
同社は、出勤・出社が必要な病院やスーパーマーケット、金融期間などの関係者向けに、少人数制のドアツードア「通勤シャトル」サービスを開始予定。感染源を特定できないケースも出てきている中、不特定多数が集まる公共交通機関での通勤を少しでも避けてもらおうというのだ。
同サービスは、ハイエースやアルファードなどの最大9人乗りの車両を使用予定で、自宅など指定場所でピックアップし、各企業・団体が指定する場所まで送るという。対応エリアは東京15区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、豊島区、江戸川区)である。
「通勤シャトル」の開始に先駆け、同サービスを活用したい企業・団体を2019年4月16日より募集するとのこと。
ウイルス対策を徹底
「通勤シャトル」は電車やバスといった交通機関よりも小さな車でのサービス提供となるため、不安に感じる人もいるかもしれない。そこで同社はウイルス対策としての約束事を公開している。
乗車中の徹底した車内換気、ドライバーの検温やマスク着用、乗車する人全員のアルコール消毒、降車後の清掃の徹底(アルコール消毒)、少人数を大型車で送ることでユーザー同士の隣接を防ぐこと、そして乗車するユーザーを前日までに決定し、感染者が出た場合には早急に対応することだ。
以前、Techable(テッカブル)の取材に応じてくれた同社代表の髙原幸一郎氏は、これまで提供してきたサービスを通じて発展してきた独自のAIにより最適化されたルーティングを活用し、不特定多数ではなく、誰が乗車したか追跡できるサービスを提供したいとしている。
同社はこれまで「エアポートシャトル」や「ゴルフシャトル」などのシャトルサービス「スマートシャトル™」の提供、地方生活社の「あし」となる術を検証する実証実験を行ってきた。昨今の危機に対し、同社の積み上げたノウハウが活きていくことを期待する。
- Original:https://techable.jp/archives/121961
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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