買い物代行のInstacartが新型コロナ需要対応でスタッフ25万人を追加採用へ

新型コロナウイルス感染拡大がいまだ続いている。多くの国や地域で外出が規制され、人々が家に閉じこもるとともに利用が増えているのがオンラインショッピングやデリバリーサービスだ。

そうした需要を受け、北米で買い物代行サービスを展開しているInstacartは23日、買い物の品をユーザー宅に届ける「ショッパー」と呼ばれるスタッフを新たに25万人採用すると発表した。同社は3月にも30万人採用を明らかにしていて、合わせると55万人増とかつてない規模となる。

・ユーザーが激増

23日現在、米国で感染が確認された人は86万人、カナダは4万人を超える。感染した人は軽症あるいは無症状でも隔離が必須で、たとえスーパーでも外出は厳禁だ。そして、感染していなくても感染リスクを避けようと自宅にこもっている人も大勢いる。

こうした人々が、必要な食品や日用品を入手するのにInstacartに頼っている。ネットやアプリで欲しいものを注文すると、これらをショッパーが店舗でピックアップしてユーザー宅に届ける仕組みだ。

自宅から一歩も出ることなく欲しいものが入手できるとあってInstacartのユーザーは激増していて、こうした需要に対応するための今回の25万人追加採用だ。

・ショッパー計75万人に

需要増は、新型コロナ感染拡大が本格化した2月末ごろからみられ、Instacartは先月ショッパーを30万人採用すると発表したばかりだ。発表前のショッパー数は20万人で、追加の30万人で50万人に、そこに今回の25万人が加わって計75万人となる。

同社は16日に処方薬デリバリーでのCostcoとの提携を発表するなど、今後も需要は続くことが見込まれる。

Instacartのスタイルでは、ユーザーに代わって買い物をするショッパーが感染リスクを負うことになるが、同社は今回の25万人採用の発表と同時に、ショッパーがマスクや手指消毒剤をアプリダッシュボードで注文できるようしたほか、ボーナス給付の期間を延長したことなども明らかにした。

Instacart

(文・Mizoguchi)


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