シンガポール当局、QRコードを使った接触者追跡システムの導入を発表

safeentry
 
シンガポールでは、5月12日からすべての事業者に「SafeEntry」システムの適用が義務化されます。施設の来訪者は、スマートフォンを使った入退場時の記録を行わなければならなくなります。

データは接触者追跡目的のみに使用

シンガポール当局が開発した「SafeEntry」では、来訪者は自身のスマホでQRコードをスキャンするか、システムにより政府のeサービスアプリのバーコード読み取りを行われる必要があります。
 
シンガポールの厚生労働省によれば、サービスで「氏名」「国民識別番号」「電話番号」「建物の入退場時間」が取得されるとのことです。
 
取得されたデータはクラウドへと転送されますが、厚労省はデータは関係者により接触者追跡目的のみに使用されるとしています。
 
SafeEntryは、現在シンガポールのApp Storeのメディカルカテゴリで1位となっているBluetoothを使った接触者追跡アプリ「TraceTogether」を手掛けたのと同じ政府組織により開発が行われた模様です。

シンガポールは6月1日にロックダウン解除を計画

シンガポールは「Circuit Breaker」と呼ばれる独自のロックダウン政策を行っていますが、6月1日の通常運転開始を計画しており、その橋渡しとしてSafeEntryが導入される見通しです。
 
事業内で新型コロナウイルスの感染者が出た場合、事業全体を閉鎖することなく感染者と濃厚接触があったグループのみを隔離することで、事業の継続が可能となります。
 
SafeEntryは、季節労働者が多く従事する分野にも適用されます。シンガポールの経済産業大臣チャン・チュン・シング氏によると、シンガポールの17,000人の感染者の90%は季節労働者の社員寮に起因しているとのことで、事業者が必要な床面積、雇用形態などが今後変わっていく可能性も指摘されています。
 
 
Source:The Register, South China Morning Post
Photo:シンガポール政府
(lexi)


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