米国の学生、試験回答の提出時にiPhoneで撮影した写真が読み込まれない問題が発生

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米国には、意欲のある学生向けに高等学校在籍時でも大学の初級レベルのカリキュラムと試験を提供する早期履修プログラムが存在します。非営利団体College Boardが運営するAPプログラムは、メジャーなものの一つですが、試験回答の提出時にiPhone写真に使用される特殊なファイルフォーマットがうまく読み込まれない問題が起こり、多くの学生が再テストを受けざるを得ない状況に追い込まれている、と報じられています。

再び試験勉強を強いられる学生たち

ニック・ブライナー氏は、ロサンゼルスの高校三年生で、APテストの英文学と文章構成の科目の試験を先週終えたばかりです。試験回答の提出は、タイピングで入力するか、筆記したものを写真に撮るかの二択から選ぶことができますが、同氏はiPhoneで回答を撮影する方法を選択しました。
 
ブライナー氏は回答提出用のサイトから写真のアップロードを試みましたが、何故かサイトが途中で凍ってしまい、反応しなくなってしまいました。
 
結果として、同氏は読み込み画面のまま動かない状態のまま回答未提出で時間切れとなってしまったため試験に落ちてしまい数週間後の再テストを余儀なくされてしまいました。
 
ブライナー氏は同じ理由で試験に不合格となった多くの学生の一人です。APテストに受かるためには相応の試験勉強を行う必要があるため、再び勉強を行わなければならない学生たちにとっては非常な苦労が強いられることになります。
 
一体何が原因でアップロードが停止してしまったのでしょうか?

iPhoneの特殊なファイルフォーマットが原因

iPhoneでは、一般的にカメラで撮影した写真のフォーマットとしてよく利用されるJPEGよりもファイルサイズが小さいHEICファイルが使用されています。ビジネス向けのチャットサービスSlackなどでも、HEICファイルはJPEGとは異なるやり方で処理されることで知られています。
 
iPhoneで撮影した試験回答がうまく提出できなかったのは、APテストを主催するCollege BoardのWebサイトがJPG、JPEG、もしくはPNGのファイル拡張子しか受け付けないためでした。
 
College Boardは、Twitter上でiPhoneもしくはiPadで写真の保存フォーマットを変更する方法を投稿しており、一部の学生はトラブル回避に成功したようですが、同プラットホームを使用していない学生も多々存在するため、公平ではないとの意見も出ています。
 

iPadおよびiPadから写真の提出を行いたい場合、ファイルはHEICではなくJPEGフォーマットである必要があります。「設定」>「カメラ」>「フォーマット」>「互換性優先」を選択します。

 


 
College Boardに試験回答の再提出を認めるよう要求する署名も行われており、すでに23,000人以上が賛同していると伝えられています。
 
 
Source:The Verge
Photo:Tatsuo Yamashita/Flickr
(lexi)


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