米国で騒がれているメディアアプリはTikTokだけではない。調査会社のSensor Towerが公開しているApp Sttoreの日別のカテゴリーランキングによると、中国のメディア界のベテランであるJeff Zheng(ジェフ・ジェン)氏が、中国の北京と上海、米国のシアトルおよびマウンテンビューのチームとともに創業したニュースアプリ「News Break」が1月以降、米国のApp StoreでiPhoneのすべての無料ニュースアプリの中で何度もトップになった。
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの最中である3月半ばには、地方ニュースのみのニュースアグリゲーターであるこのプラットホームが、米国のすべてのiOSアプリの中で3番目に多くダウンロードされたアプリへと急進した。
この新進のニュースアプリは今週、Harry Shum(ハリー・シャム)氏を取締役会会長に迎えるという、強力な後押しを得たことを発表した。シャム氏はこれまでMicrosoft(マイクロソフト)のAI研究グループ(未訳記事)のプレジデントで、Microsoft Research Asia研究所の設立では中心的な役割をを担った。同研究所は中国で最優秀のAI人材を大量に育てており、その中には自動運転車の技術でユニコーンになったMomenta(モメンタ)の創業者もいる。
News Breakのスタッフには、海外でも有名な国のテック企業の経営者が多い。創業者でCEOのジェン(LinkedIn)氏は、北京のYahoo Labsのトップになり、検索とメディアと広告におけるアルゴリズムの改良を監督した。2011年に彼はYahooを去り、ニュースアグリゲーター「Yidian Zixun」をローンチした。同社は北京を拠点とするスタートアップで、初期にはToutiaoの主たるライバルと見なされた。ニュースアプリとしてヒットしたToutiaoは、Douyin(TikTok)が台頭する前の中国でByteDanceを同国の超有名企業にした。そのほかのアルゴリズム駆動型ニュースアプリとともに、Yidian ZixunとToutiaoの2つのアプリはは中国の数億の消費者の習慣を変え、彼らを人間が選別したニュースの読者から、人間がほとんど介入せずコンピューターが推薦するニュースの読者に変えた。
News Breakは、Yidian Zixunの成功を外国の市場で再現するジェン氏の取り組みで、共同創業者として元Baiduの役員だったRen Xuyang(レン・スヤン)氏が加わった。シリコンバレーで2015年に創業したNews Breakは、今や月間ユーザー数2300万人を誇り、コンテンツプロバイダーたちのネットワークは1万社を超えてさらに増え続けている。Sensor Towerの推計では、このアプリのインストール数はiOSとAndroid両方で全世界5000万本以上、その99%以上が米国だ。
ByteDanceはTopBuzzでToutiaoモデルのエクスポートを試みたが、海外版はメインストリームでは、報道によると買い手を探しているそうだ。
ウー氏は元ハフィントンポストのオペレーションのトップ(LinkedIn)だったが、そのほかのビッグネームとしてYahooの共同創業者であるJerry Yang(ジェリー・ヤン)氏がいる。彼はチーフアドバイザーとしてNews Breakに加わった。
News Breakの経営母体としてデラウェア州で法人登記したParticle Mediaは、これまでIDG CapitalやZhenFund、そして中国のオンラインメディアとゲームの大手NetEaseの創業者Ding Lei(ディン・レイ)氏らから約2000万ドル(約21億5000万円)を調達している。
[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/05/29/2020-05-27-meet-news-break-the-news-app-trending-in-america-founded-by-a-chinese-media-veteran/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Rita Liao
Amazonベストセラー
Now loading...