アメリカのコーネル大学の研究チームは、VRを学習に取り入れた際の効果について調査。その結果、VRを使用した指導を行なった際、ビデオゲームをプレイした経験が効果に影響をもたらす可能性が高いことを発見した。
ビデオゲームの経験や性別が影響か
同研究では、教室で月の満ち欠けについての学習を行う際に、棒とボールを使った従来の伝統的な指導方法、デスクトップでのコンピューターシミュレーションを使用した指導方法、VRを使用した指導方法の3種類を比較。その結果、生徒たちのビデオゲームの経験が、VRを使用した指導の際の学習結果に影響を与える可能性が高いことが判明した。
また、事前に行われた調査や過去の研究からも、プレーヤーが3D空間を探索するようなタイプのビデオゲームは、女性よりも男性の間で人気が高いことが多いため、VRを使用した学習の結果は、性別とも深い関わりを持つ可能性があるという。
VRを効果的に使用するための課題
ゲームを通じて体験できるような3D空間に慣れていない場合は、VRを使用した学習においてもその経験が障壁となり、効果的な学習を行うことができない可能性がある。そのため、VRの効果を効果的に取り入れるためには、ビデオゲームの経験、性別といったことがどのように反映していくかについて研究を深めていくことは今後も重要なポイントになってくるという。
研究チームは、今回の発見について「興味深い発見です。学習者にVRの効果を高める経験を提供することができれば、VRを使用した学習のメリットについてもより明らかにしていくことが可能になるかもしれません」とコメント。しかし、同時にさらに研究を深めていくことが必要不可欠であることも指摘している。
過去には、ビデオゲームの経験とVR酔いには関連性があるといった研究も発表されており、VRとビデオゲームの関連性については様々な側面からの検証が求められているといえるだろう。
- Original:https://techable.jp/archives/125937
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kawaguchiasuka
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